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ベトナム人民軍の軍医学院と地場ベトアー・テクノロジー・コーポレーション(Viet A Technology Corporation、ホーチミン市)から成るコンソーシアムによる新型コロナウイルス検査キットの研究開発(R&D)、評価、流通認可、価格設定、購買調達に関する汚職事件で、事件が発覚した2021年12月から現在までの半年間に逮捕された容疑者の数は60人以上に上った。
逮捕された容疑者には、同社の役員のほか、元科学技術相で逮捕までハノイ市共産党委員会副書記 兼 人民委員会主席を務めていたチュー・ゴック・アイン容疑者と前保健相のグエン・タイン・ロン容疑者をはじめとする科学技術省と保健省の複数の幹部や、15省・市(◇ホーチミン市、◇北部紅河デルタ地方ハイズオン省、◇同ナムディン省、◇東北部地方バクザン省、◇同ハザン省、◇北中部地方ゲアン省、◇同トゥアティエン・フエ省、◇東南部地方ビンズオン省、◇南部メコンデルタ地方ハウザン省など)の疾病管制センター(CDC)や公立病院の幹部などが含まれる。
公安省の捜査結果によると、ベトアー社は新型コロナウイルス検査キットを製造し、2020年4月に保健省から流通認可を取得。2020年から2021年にかけて全国63省・市のうち62省・市の疾病管制センターや医療施設などに製品を販売し、売上高は4兆VND(約230億円)に上った。
ベトアー社は検査キットの製造に用いられる原材料や機械設備の価格を水増しする形で生産コストを詐称し、不当な高値で販売していた。同社はこの価格に同意した見返りとして、疾病管制センターや医療施設の長に合わせて約8000億VND(約46億円)の賄賂を渡していた。
なお、警察は被害是正のためとして、これまでに1兆6000億VND(約91億円)を没収・凍結した。