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ダナン:判決不服で法廷自殺未遂の会社社長、控訴審で取引代金の一部を取り戻す

2022/05/30 13:09 JST配信
(C)vnexpress
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 南中部沿岸地方ダナン市人民裁判所は26日、一等地の購買契約に関する裁判の控訴審判決を下した。これに先立ち昨年末に行われた一審では、敗訴した不動産会社社長が判決を不服として法廷で自殺未遂を図り、大きな騒動となった。

 ランド・ハーハイ(LAND Ha Hai、ダナン市)は2017年10月、競売入札により1兆8100億VND(約99億円)でグーハインソン区の一等地2区画(総面積12ha)を落札し、同年11月に同2区画の土地使用権を所有するソンダ都市投資開発[SJS](Sudico、ハノイ市ナムトゥーリエム区)との間で購買契約を締結。契約によると、ランド・ハーハイは2017年12月5日までに購入代金の全額を支払うことになっていた。

 同社は同年12月29日までに4040億VND(約22億円)を支払ったが、その後は対象の2区画に法的な問題があることが判明。複数回にわたりこの問題についてSJSに打診すると共に、支払いを一時停止した。これを受けたSJSは2018年8月、ランド・ハーハイが契約に違反したとして契約を一方的に破棄し、保証金の全額をSJSのものとすることを通知した。

 2021年12月にグーハインソン区人民裁判所が行った一審の裁判では、SJSの立場を支持する判決が下された。ランド・ハーハイのボー・バン・クオン社長(男性)は、裁判官の判決に偏見があるとし、抗議する意味でポケットに隠し持っていたボトル入りの農薬を飲み、その場に倒れた。

 クオン被告は病院で治療を受けた後で回復して一命を取り留めたものの、被告が法廷で自殺を図るというショッキングなニュースは大々的に報じられ、世間から注目を集めた。この出来事を耳にしたグエン・スアン・フック国家主席は、最高人民裁判所長官と最高人民検察院検事総長に対し、監督強化を指導した。

 ダナン市人民裁判所は今回行われた控訴審で、一審判決と比べてランド・ハーハイにとって、より有利な判決を下した。

 それによると、裁判所は、SJSがランド・ハーハイから受け取った4040億VND(約22億円)のうち、1500億VND(約8億2000万円)のみを受け取ることとし、SJSによる一方的な契約破棄を認めた上で、ランド・ハーハイに対する違約金を求めるSJSの要求を却下した。

 裁判所はまた、契約履行の継続や土地の引き渡し、SJSに対する違約金などを求めるランド・ハーハイの要求も却下した。なお、SJSはランド・ハーハイに2540億VND(約14億円)を払い戻すことに同意した。

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