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ステラファーム(Stellapharm)は、国際連合が支援する特許管理組織「医薬品特許プール(MPP)」(スイス・ジュネーブ)から新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療に用いられる抗ウイルス薬「ニルマトレルビル(Nirmatrelvir)」の製造権を取得した。
ニルマトレルビルは、米ファイザー(Pfizer)が開発した軽症・中等症患者向けの抗ウイルス剤。ステラファームによる製造権の取得により、ニルマトレルビルの有効成分を含む後発薬が、製造権を付与される形でベトナム国内でも生産されることになる。
MPPは今回、12か国(ベトナム、中国、韓国、バングラデシュ、インド、パキスタン、イスラエル、ヨルダン、セルビア、ブラジル、メキシコ、ドミニカ)の製薬会社計35社にニルマトレルビルの製造権を付与した。このうち、ステラファームは唯一のベトナム企業となる。
ニルマトレルビルは既に米国(2021年12月)や欧州(2022年1月)で使用が承認されており、ベトナムでの承認も時間の問題とみられる。
現在、世界的に使用されている新型コロナの治療薬は、重症患者向けのレムデシビル(Remdesivir)と、軽症・中等症患者向けのモルヌピラビル(molnupiravir)、ファビピラビル(Favipiravir)、ニルマトレルビルの計4種類がある。
このうち、モルヌピラビルは既にベトナム国内で大量生産・販売されている。
新たに製造権を取得したニルマトレルビルについて、ステラファームの責任者は「原材料を輸入するための作業を進めている。発売時期や販売価格は未定」とコメントした。