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東南部地方ドンナイ省ビエンホア市ホアアン街区(phuong Hoa An)にある台湾系履物メーカー「ポーチェン(寶成)ベトナム(Pouchen Viet Nam)」の工場で7日午後から数日間にわたり続いたテト(旧正月)の賞与をめぐる大規模なストライキがようやく終了し、工場労働者は12日に職場に復帰した。
ポーチェンベトナムは労働者らの要求に応じず、すでに発表したテト賞与の支払い計画は調整しないとした。同社はこれに先立ち、2022年のテト賞与を年功序列で給与1か月~1.54か月分とすることを発表。生産に直接携わる工場労働者が受け取る金額は約500万~2000万VND(約2万5500~10万2000円)と試算される。
これに対し、2021年のテト賞与の最高額は給与1.87か月分で、それ以前には給与2.2か月分の年もあったという。
これを受けて、テト賞与が低すぎるとして工場労働者数千人が工場の敷地内と工場前の国道1K号線でストライキを行った。これにより、周辺では激しい交通渋滞が発生した。
会社側は、「2021年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により7月から生産停止を余儀なくされた。10月に生産を再開したものの、稼働率は60%程度に留まっている」と説明し、業績が低調なことを理由に2022年のテト賞与を前年相当に設定することは難しいとし、「労働者にも会社が直面している困難を理解してほしい」と訴えた。なお、同社は、生産停止中も全ての労働者への賃金支払いを継続していた。
ポーチェンベトナムは約1万6000人の労働者を抱えている。親会社の寶成工業(Pou Chen Corporation)は、同工場とは別に他の省・市で7か所の工場を展開しており、労働者数は合わせて13万人に上る。寶成工業傘下の企業各社は2022年のテト賞与として従業員に合わせて1兆2000億VND(約61億円)を支払う見込みだ。