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フィリピンの東で発生した台風5号(アジア名:コンソン、日本では台風13号)は、ベトナム時間12日午前1時に南シナ海で熱帯低気圧に変わった。この熱帯低気圧は同日にベトナム中部に上陸し、南中部沿岸地方ダナン市から同クアンガイ省にかけての地域や、南中部高原地方コントゥム省などが被害を受けた。
地元当局は、熱帯低気圧が上陸する前に沿岸地域と地滑りが発生する可能性のあるエリアの住民の避難や車両などの移動、農作物収穫の支援を行い、学校を休校とするなどして対応した。
南中部沿岸地方クアンナム省では、2957世帯の9116人が避難した。稲作地が大きな被害を受け、ディエンバン町(thi xa Dien Ban)で850ha、ヌイタイン郡(huyen Nui Thanh)で406ha、ズイスエン郡(huyen Duy Xuyen)で368ha、タンビン郡(huyen Thang Binh)で299ha、タムキー市(TP. Tam Ky)で287ha、クエソン郡(huyen Que Son)で283haなどが冠水した。省内の至る所で道路が冠水し、交通が寸断された。
ベトナム国立水文気象予報センターによると、北中部地方タインホア省から同クアンビン省にかけての地域で14日まで豪雨が発生し、1回で100~200mmの雨量が観測され、中でもクアンビン省と北中部地方ハティン省では1回で観測される雨量が250mmに達するところもあると予測される。
豪雨により、山岳地帯で土砂崩れや地滑り、鉄砲水、また低地で洪水が発生することが懸念される。
なお、南中部高原地方コントゥム省では豪雨により河川が増水し、トゥーモーロン郡(huyen Tu Mo Rong)では53歳の女性が濁流に流されて溺死する事故が発生した。交通インフラへの被害について、国号40号線や国道40B号線、国道24号線、チュオンソンドン道路など複数の幹線道路が冠水し、被害額は約130億VND(約6300万円)と試算される。