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南北高速道路の一部区間に当たるダナン市(南中部沿岸地方)~クアンガイ省(同)間高速道路案件における違反について最高人民検察院は28日に起訴状を発行し、ハノイ市人民裁判所に書類を送付したと明らかにした。
同案件の投資主はベトナム高速道路開発投資総公社(VEC)で、投資総額は34兆5610億VND(約1640億円)。全長139kmの同高速道路は、2013年に着工して2018年に開通したが、その後、路面に巨大なポットホールが発生したり、雨期に橋梁やトンネルで一部漏水などの損傷が相次いで確認され、建設と検収の段階で深刻な違反があったとされている。
投資主、請負業者、コンサルティング会社のスタッフとして同案件に携わっていた容疑者36人はいずれも刑事法第224条に触れたとされ、「建設工事投資に関する規定に違反し甚大な被害を引き起こした容疑」がかけられている。量刑は禁固10~20年。
36人の中には、VECで副社長を務めていたグエン・マイン・フン容疑者とレ・クアン・ハオ容疑者の2人、さらには同案件でチーフコンサルタントを務めていた日本人男性I・T(72歳)も含まれる。
捜査結果によると、同事業でVECの代表を務めていたフン容疑者とハオ容疑者が管理を怠り、フン容疑者が4220億VND(約20億円)、ハオ容疑者が3890億VND(約18億円)の損失をそれぞれもたらした。この損失はVECが請負業者に支払った代金に相当する。
一方の日本人チーフコンサルタントは、資材や工事項目、完成した工事の品質の検収などを総括する立場だが、実際には技術基準を満たしておらず、前述のような損傷が生じる結果を招いたと指摘されている。これにより、日本人チーフコンサルタントは他の容疑者と共に、5670億VND(約27億円)の損失をもたらしたとされる。