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南部メコンデルタ地方ロンアン省タンタイン郡タンタイン村(xa tan Thanh, huyen Tan Thanh)の民家に、飼い主の死後から3年経った現在も、お墓で飼い主を待ち続けている犬がいる。
犬の名は「ムック(Muc)」。同村で3年前に事故死したキエット君が生前よく一緒に遊んでいた犬だ。毛が真っ黒だったため、インクを意味する「ムック」と名付けられた。
ムックはキエット君と同い年。キエット君が2歳になった頃この家にやってきた。キエット君は、痩せっぽちのムックのことを非常に可愛がり、親友あるいは兄弟のように大切にしていた。
このまま1人と1匹の友情は育まれていくはずだったが、不幸にもキエット君はその僅か半年後に事故死。その後、家の庭に埋葬された。ムックはそれ以降、キエット君のお墓の上で一日の大半を過ごすようになり、そうした日々がもう3年も続いている。
花崗岩で作られたお墓は、日が昇ると表面がとても熱くなるため、ムックはたくさんの毛が抜けてしまった。ムックの体調を気遣ったキエット君の父方のお婆さんは、お墓にヤシの葉を立てて日除けを作ってやった。これでムックはキエット君と過ごす時間を思う存分楽しむことができるだろう。