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グエン・スアン・フック首相は1日午後、10月28日にベトナム中部を直撃した台風9号(アジア名:モラヴェ、日本では台風18号)の被害克服について南中部沿岸地方クアンナム省で会合を開き、政府関係者や影響を受けた省・市の人民委員会主席などが主席した。
自然災害防止中央指導委員会副委員長を兼任しているグエン・スアン・クオン農業農村開発相の報告によると、台風9号の影響により、80人が死亡または行方不明となり、被害額は10兆VND(約455億円)に上るという。
最も大きな被害を受けたのは、南中部沿岸地方クアンガイ省と同クアンナム省の2省。クアンガイ省は対策に積極的に取り組んでいたため、死者は出なかったものの、甚大な物的被害を受けた。家屋325軒が倒壊し、14万0033軒の屋根が吹き飛ばされたほか、教育施設450か所、医療施設70か所、機関・組織165か所の屋根も吹き飛ばされた。
一方のクアンナム省では、23人が死亡、24人が土砂の下敷きになったり濁流に呑み込まれて行方不明になるなどの人的被害が出ている。家屋については2万7750軒が屋根を吹き飛ばされるなどして損壊した。
クアンガイ省とクアンナム省の人民委員会はフック首相に対し、国家資本を拠出して緊急補助金としてそれぞれ1兆1200億VND(約51億円)、1兆VND(約45億円)を支給するよう要請した。
フック首相は会合で同2省を含む地方に計2500tのコメを支給することを決定した。補助金については後日財政省から提案を受け、検討した上で決定する。
なお、首相は家屋が倒壊した世帯に4000万VND(約18万2000円)、屋根が飛ばされた世帯に1000万VND(約4万5500円)の補助金をそれぞれ支給すると明らかにした。