(C) dantri |
北中部地方ゲアン省ビン市で22日午後、2020~2025年期におけるゲアン省の野生ゾウの緊急保護行動計画策定に関する会議が開催された。この中で、同省当局は、絶滅の危機に瀕したゾウを厳重に保護する必要があるとして、その方策を提案した。
会議では、2025年までの期間に同省のゾウの緊急保護策の展開に約187億VND(約8800万円)を投じるほか、12の緊急行動を実行していくことが確認された。
ベトナムに生息するのはアジアゾウで、この種が生息するのはわずか13か国に減少している。このうちベトナムの個体数が最も少なく、絶滅の危機に瀕している。
農業農村開発省林業総局によると、2018年時点でベトナムには100~130頭のゾウが生息しており、最優先での保護が必要なレッドブックに登録されている。
2013年に政府は「2020年までのベトナムのゾウ保護プロジェクト」を発表し、国内で野生ゾウの保護と持続可能な開発を優先的に行う3つの地域を定めた。この中に、ゲアン省のプーマット(Pu Mat)国立公園が含まれている。
ゲアン省では、プーマット国立公園とその周辺、およびプーフオン(Pu Huong)自然保護区の緩衝地帯(バッファゾーン)の2つのエリアに、13~14頭の野生ゾウが4つの小さい群れに分かれて生息している。
これらのゾウの群れを保護するため、ゲアン省は2013年に「2020年までのゲアン省のゾウ緊急保護プロジェクト」を承認。森林の巡回道路や、ゾウが地元住民の家屋を破壊したりや農作物を荒らしたりするのを防ぐための溝を整備するなどし、効果を発揮してきた。
2013年以来、同省でゾウの狩猟は行われておらず、プーマット国立公園では2頭のゾウが新たに誕生した。