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紅河デルタ地方バクニン省トゥアンタイン郡の幼稚園と小学校に通う子供を持つ保護者がここ数日の間、子供を連れてハノイ市中央熱帯病病院と中央マラリア寄生虫昆虫病院に駆け込み、サナダムシに感染しているか否かについて検査を受けさせている。
15日から17日までの3日間に1700件の検査を行った結果、全体の12%に当たる209件もの感染が確認された。感染の割合は村によって若干異なり、10~15%となっている。
これに関連して、同郡にあるタインクオン幼稚園がサナダムシに感染した豚肉を給食の食材として使用していたことが保護者の摘発で分かった。同園に食材を納品していたのはフオンタイン社(Huong Thanh)で、同園を含む同郡の幼稚園・小学校21か所に豚肉を供給していた。
同2病院では、わずか3日間で2000人もの子供が検査を受けた。1回の検査費用は約60万~100万VND(約2930~4900円)で、この数日間に支払われた検査費用は総額約12億VND(約590万円)にも上ると試算される。
バクニン省保健局は、保護者の負担を軽減するため、18日から地元でサンプルを採取し、同2病院に送付して検査を依頼すると発表した。検査と治療にかかる費用は省当局が負担し、ハノイ市で自発的に検査を受けたケースについても検査費用の全額を支給するという。
今回の集団感染をめぐって、警察は捜査を急いでいる。
なお、サナダムシは消化管に寄生し、失明や嚢虫症(のうちゅうしょう)など脳に影響を与えて神経症状を起こす可能性がある。保健当局はネムチュア(Nem Chua、発酵豚肉ソーセージ)や、ティエットカイン(Tiet canh、豚の血のスープ)、生のハーブ、生の牛肉など、寄生虫感染の危機が潜んでいる食料の摂取を控えるよう呼びかけている。