(C) zing, 2017年の様子 写真の拡大. |
旧暦7月15日のお盆にあたる25日、ホーチミン市5区、6区、8区、11区の中華街のチョロン地区の至るところで、祖先の霊を祀る儀式と路頭に迷う浮遊霊を祀る儀式が行われた。
例年は紙幣を含むお供え物をベランダからばら撒く儀式が各所で行われ、住民同士が争奪戦を繰り広げていたが、今年は地元当局が情報周知を積極的に行ったことでお供え物に紙幣を使用するところが少なかったため、市民は穏やかなお盆を過ごすことができた。
華人系の個人事業者は、浮遊霊に取り付かれないようお盆の儀式を盛大に行う習慣がある。お供え物には、紙製の冥器のほか、ブタ・ニワトリ・カニの「三肉」、米・塩・サトウキビ、果物、お菓子、小額紙幣などがある。
儀式の後、家の主人がお供え物を貧困世帯などに配ったり、地元の子供が遊びとしてお供え物を奪い合ったりしていたが、近年では大人たちが紙幣を奪い合い、「生きた浮遊霊」が戦いで血を流すことも珍しくない。さらに人々が殺到することで一部の通りは交通渋滞となっていため、今年は当局が対策を講じた。