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ベトナム建国の父である故ホー・チ・ミン主席の遺体は、ハノイ市のホー・チ・ミン廟に安置されている。ホー主席が身に着けている衣服は、過去数十年間にわたってX20株式会社の軍服生産工場で5年に一度、10セットが丁寧に作られて、ホー・チ・ミン廟防衛司令部に納品されている。
5年に一度の生産計画は、ホー主席の遺体を末永く保存するための技術を研究している69研究所が作成する。工場ではこの計画に従って、人員を配置し業務を割り当てる。毎回特任グループを編成し、ホー主席の衣服生産専用の区画で作業する。使用するミシンは注意深く清掃し、一つの汚れも残さない。
布地の検査は厳しく、小さな染みも許されない。縫製後の品質検査は、工場長が自ら行い、少しでも瑕疵があればやり直しになる。衣服10セットの生産に1~2か月を要するという。
グループのリーダーであるドー・ズイ・バンさんは「ホー主席の衣服作りに参加するのは3度目になります。最初に参加した時に工場長から『職務に集中するため、心配事がある人は参加しないように』と言われました」と振り返る。メンバーのチュー・ティ・チュックさんは「この仕事は私達にとって名誉なことであり、誰もが心を込めて仕事に取り組んでいます」と話した。