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メコンデルタ地方ビンロン省にあるビンロン総合病院で8日午前4時半ごろ、同病院に入院していた生後11日の新生児が、隣のベッドの女に刃物で頭部を刺されるという凶悪事件が発生した。この女は現場から逃走しようとしたが、病院の警備員らに取り押さえられ、警察に身柄を引き渡された。
被害に遭ったのは、同省ブンリエム郡在住のボー・ティ・ホン・ズエンさん(31歳)が出産した体重3.5kgの男児。男児を刺した女は、メコンデルタ地方ベンチェ省モーカイナム郡在住のグエン・ティ・バン容疑者(51歳)で、男児の家族とは縁もゆかりもないという。
ズエンさんによると、同容疑者は事件前日の7日22時ごろ病室に姿を現し、2つ隣の病室に入院中の義理の娘を看病していると自己紹介した。同容疑者は男児の隣のベッドで寝ることになったが、病院での新生児連れ去り事件が多発していることから、ズエンさんは警戒して男児を見守っていた。しかし、ズエンさんがうとうとしている間に、バン容疑者は犯行に及んだという。
男児は応急処置を受けた後、ホーチミン市の第1小児病院に救急搬送され、刃物の摘出手術を受けた。3時間にわたる手術の末、一命は取り留めたものの容体は回復せず引き続き集中治療を受けている。
バン容疑者は逮捕後、低カルシウム血症による錯乱で壁に頭をぶつけるなどの異常行動が見られたため、警察の監視のもと、同病院で治療を受けている。警察の取り調べに対し同容疑者は、「義理の娘の実母から『精神病』と言われ、人を殺したくなった」と供述している。