外国船に乗船し働いているベトナム人船員の数は、現在数千人に上っている。13日に南極海で起きた韓国漁船の遭難事故で、ベトナム人船員11人のうち4人が死亡・行方不明になったことで、この仕事の危険性が改めて浮き彫りになった。16日付グオイラオドン紙電子版が報じた。
ベトナム人船員が乗船した船の遭難事故は頻発しており、死亡・行方不明者の数も少なくない。ある労働者派遣会社の社長は、40種類ある労働者派遣業種の中で船員は最も重労働で危険な仕事だと語った。さらに、船員の給与は他の業種と比べて著しく低いという。船員経験者で1か月当たり210ドル(約1万7700円)、未経験者だと180ドル(約1万5100円)と、工場労働者の4~5分の1に過ぎない。
船員としての労働者派遣先は主に韓国で、今年6月の時点で1000人以上に上っている。ただし契約途中で逃げ出してしまう人の数も多く、逃亡率は19.4%に達しているという。2003年以前は台湾への派遣が多く、一時は1万人近くに上る時期もあったが、現在は1000人未満にまで減少している。