南中部クアンガイ省ビンソン郡ビンチ村で、女性が実の母親に23年間にわたって自宅で監禁されていたことが分かった。
この女性はタイさん(45歳)。母親のケットさんによると、タイさんは20歳までは心身ともに健康だったが、ある日突然わけの分からないことを口走るようになり、外をうろついたまま帰宅できなくなったり、叫んだり、食事をとらなかったりなどの異常な行動を取るようになったという。
ケットさんは当初にはタイさんを病院へ連れて行き処方された薬を飲ませたが、症状が一向に良くならなかったため、祈とう師などに頼り病院には連れて行かなかった。その後タイさんの病状が悪化したため、ケットさんは1985年にタイさんを自宅に閉じ込めることを決めた。ケットさんは戦争で夫を亡くし、自身も障害を抱えて苦しい生活の中での決断だった。それからの23年間、タイさんは自宅裏の面積約4平米の部屋で、足を鎖でつながれて生活していた。
この事件に関し同村党委員会のアン書記は、ケットさんの娘に対する行為は止むを得ないものだったと語っている。