首相によるディスコ、カラオケ店の一斉摘発指示を受け、ホーチミン市やハノイ市内での摘発が相次いでいるが、こうした動きは郊外地域にまで及んでいる。公安当局は5日、ホーチミン市近郊ビンズン省トァンアン郡にある麻薬ディスコ「エジプト」を摘発し、客128人の身柄を一時拘束した。客の多くがホーチミン市から来た若者だった。
郊外地域のディスコが賑わっている理由には、最近厳しくなったホーチミン市内での摘発がある。客の若者達は最近では市内を避け、こうした郊外ディスコで夜を明かしている。さらに近隣省では比較的営業許可の取得が容易なことと、市内からの逃避客を見込めるため、ホーチミン市内から30~40分程度の近隣省に入った国道沿いなどにディスコをオープンさせるケースが増加している。ディスコ「エジプト」も1ヶ月前にオープンしたばかりだった。
また同日ハノイ市内でも取締りが行なわれ、公安当局は0時以降も営業を続けていた営業規定違反ディスコ1件、バー3件、カラオケ18件を摘発し、密輸洋酒259本、コピーCD150枚などを押収、摘発店名を新聞紙上で公開している。
政府がこのような一斉摘発を開始したのは、こうしたバー、カラオケにおける若者の間でのドラック使用が急増している背景がある。今回も多くの合成麻薬(エクスタシー)、ヘロイン、避妊薬、コンドームなどが現場から押収されている。公安当局は今後も捜査を強化してゆくことから、さらに多くの摘発劇が繰り広げられるものと見られている。公安当局はこのほど、一斉摘発を8月19日まで実施すると発表している。