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国内最大発行部数を誇る大手新聞トゥオイチェー(Tuoi Tre)紙の記者宅(北部紅河デルタ地方ハイフォン市ズオンキン区フンダオ街区)に2日午前11時15分ごろ、覆面姿の男らが押しかけ、玄関先に豚の頭と血を投げ込んで家主を脅迫するという事件が発生した。
覆面姿の男4人組は、ナンバープレートがないバイク2台に乗ってN・V・Tさん(男性、ペンネーム:ティエン・タン=Tien Thang)宅に押しかけると、額に×印の傷がつけられた豚の頭と豚の血を投げ込んで逃走した。これにより、Tさん宅の玄関と居間は血まみれになった。
これに先立ち、同紙の電子版は1日、Tさんが執筆した社会面の記事を掲載。記事の中では、ハイフォン市で営業する飲食店を装った違法バーの存在を取り扱っており、夜通し大音量で音楽を鳴らして営業している状況を伝えていた。
厳しい新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策が敷かれている同市では、バーやディスコ、マッサージ店の営業再開が認められていない。それにもかかわらず、複数の違法バーが営業しているという告発が、多くの市民から新聞社に寄せられていた。
Tさんが告発を受けた複数のバーを訪れて潜入取材を行い、違法営業の事実をつきとめた上で記事を執筆。Tさんによると、バーの店主を名乗る男から記事掲載をやめるよう求められたが、Tさんはこれに応じなかった。問題の違法バーの中には、市人民委や区警察署の庁舎から目と鼻の先にある店舗も含まれるという。
警察は現在、同事件の捜査を進めており、記者宅に豚の頭を投げ込んだ男らの行方を追っている。