ビンズオン省ベンカット郡トイホア村で18日夜、夫との別れ話で子どもの将来を悲観した母親が2人の娘を刺殺する事件が起きた。母親のレ・ティ・タイン・タオ(26歳)が翌19日朝、「子どもを殺した」と警察に出頭して発覚した。
タオの供述によると、殺害の2日前、彼女はチャムちゃん(4歳)とアインちゃん(15カ月)の2人の子どもを連れ、別居中の夫(31歳)が住むホーチミン市の義姉の家へ出向いた。毎月の養育費をもらうのと、夫に浮気をやめるよう話すことが目的だった。しかし夫に「もうお前とは一緒にいられない」と告げられ、タオは子どもたちを連れて自宅へ帰った。
殺害当日の夜、タオは午後10時ごろまでビールを飲んだ後、リビングにいたチャムちゃんを刃物で4回刺し、その30分後に寝室で寝ていたアインちゃんを刺殺した。殺害後タオは、2人の体をきれいに洗い、新しい服に着せ替えると、殺虫剤を飲んで自殺を図ったという(しかし警察は、タオに殺虫剤を飲んだ場合の症状は認められなかったとしている)。
タオの話では、彼女は夫の両親から夫の不義と別の女性の存在を知らされていた。犯行の1カ月ほど前、病気で入院した夫を訪ねた際、その女性が夫の世話をしているところに遭遇したタオは、女性に刃物で切りつけ、何針も縫うけがを負わせている。タオは我が子を殺害した理由について、「将来子どもたちが大きくなった時、私のようなつらい思いをして欲しくなかった」と語っているという。