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- 水田でのカーボンクレジット創出目指す
- 間断灌漑を用いて水田のメタンガス削減
- 10省と覚書締結、プロジェクト開発実施
カーボンクレジット創出販売や農業、環境などの事業を手掛けるGreen Carbon株式会社(東京都港区)はこのほど、南部メコンデルタ地方のソクチャン省、カントー市、バクリエウ省の3省・市の農業農村開発局との間で、水田面積最大26万6000haでのカーボンクレジット創出を目指す水田プロジェクトの推進で覚書(MOU)を締結した。
同覚書に基づき、ベトナム政府主導の「2030年までの南部メコンデルタ地方におけるグリーン成長に伴う温室効果ガス低排出と高品質米生産に特化した耕作地100万haの持続可能な開拓計画」に正式に参画し、間断灌漑(AWD)の普及を推進するとともに、水田のメタンガス削減によるカーボンクレジット創出を目指す。
Green Carbonは、東南アジアを中心に自然由来のカーボンクレジット創出に取り組んでおり、森林保全、マングローブ植林、水田や家畜によるメタン削減、バイオ炭による炭素固定プロジェクトなど、多岐にわたる事業を展開している。
中でもベトナムでは、AWDを用いた水田のメタンガス削減プロジェクトを主力事業として進めている。8月にはベトナム支社を設立し、現在10省と覚書を締結し、プロジェクト開発を実施している。
Green Carbonは、ベトナム現地の研究機関や大学と連携し、水田で排出されるメタンガスの計測や必要データの収集、カーボンクレジットの発行・販売までを包括的に支援する。一方、各省・市の農業農村開発局は、各省・市でのAWDプロジェクトに協力し、現地農家への推奨や指導を担当する。
今後、同3省・市でプロジェクトの展開・拡大を目指す。ソクチャン省では初年度の1000haから段階的に最大13万haへ、カントー市では500haから最大約10万haへ、バクリエウ省では500haから最大3万6000haへの拡大を見込んでいる。