ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

【第6回】「社会派イラストレーター」牛嶋浩美さんとの奇跡のコラボ

2019/04/25 08:00 JST配信

こんにちは、青年海外協力隊の山田邦永(やまだくにはる)です。2017年10月より、ベトナムの非政府組織(NGO) VIRI でハノイを拠点に 活動 しています。

今回は、世界的に活躍する 「社会派イラストレーター」牛嶋浩美さん とフェアトレードの奇跡のコラボレーションを紹介します。

奇跡のコラボが実現するまで

きっかけは牛嶋さんからの1通のメール

ベトナムの農家の様子をより多くの人たちに知ってもらえるよう、イラストレーターの私にサポートできることはありませんか?

2018年9月末、牛嶋さんよりいただいたメールに、私は驚きを隠せませんでした。これまで幾度となく見たことのあるあのイラストを描いている牛嶋さんが、VIRIの取り組みに興味を持ち、サポートを提案してくださっているのです!本コラムや VIETJOベトナムニュース 等のメディアでの発信が生んだ、農村支援NGOであるVIRIのフェアトレードの取り組みと「社会派イラストレーター」牛嶋浩美さんとの奇跡のコラボレーションの始まりです。

「社会派イラストレーター」牛嶋浩美さんのご紹介

大学で国際関係を専攻していた牛嶋さんは、大学4年生の頃に訪問したニューヨークにて、絵でメッセージを伝えることを決意しました。これまでに、日本ユニセフ協会やジュネーブUNICEFヨーロッパ事務所とポストカード等を作成したり、東ティモール教育省と現地で使われる小学校の教科書を作成したり、また東日本大震災の被災地で絵本作りワークショップを通した心のケアをしたりと、 世界中で国際協力や平和の実現にアートをとおして貢献しています 。牛嶋さんの想いは、 「国連フォーラム」の記事 で熱く語られています。

車での総移動距離1500km!ベトナム各地の農家を訪問

2019年1月、バックパックを背負い軽快な足取りでハノイに到着した牛嶋さんと一緒に、車での総移動距離が1500kmにもなるベトナムの農家訪問が始まりました。牛嶋さんが各農家へ提供してくださった素敵なイラストとともに、各農家で生産されている製品の紹介いたします。

バクザン省のハチミツ

バクザン省 ソンドン地区の自然保護区タイイェントゥの深い森の奥まで川を越えて行って初めて採取できる天然のハチミツです。数多くのハーブを含む数百種類以上の花を由来としており、 明るい琥珀色と爽やかな香りが特徴 です。季節による花の移り変わりを風味の変化で感じられます。主要民族のキン族が生産しています。

ハザン省のお茶

ハザン省 ホアンスフィ地区の山岳地帯で育てた、フェアトレード製品及びオーガニック製品の国際基準を満たしたプレミアムクオリティーのお茶です。 緑茶はほのかな甘みと琥珀色に輝く美しい色味が特徴 であり、 紅茶は優しく爽やかな香りとコクのある味わいのバランスの良さが特徴 です。少数民族の赤ザオ族が生産しています。

ダクラク省のコーヒー

ダクラク省 の中部高原地帯バンメトート地区エアトゥ村で生産された、フェアトレード製品の国際基準を満たしたコーヒーです。 ロブスタ種はミルクを加えても感じられる豊かなボディが特徴 であり、 アラビカ種はブラックで飲んだ際に引き立つすっきりとした酸味が特徴 です。少数民族のエデ族が生産しています。

ダクラク省のコショウ

ダクラク省の中部高原地帯クロングパック地区の豊かな赤土で栽培されたブラックペッパーです。 食べる直前に挽くことでシャープで繊細な香りが立ち上り、様々な食材の味が引き立てられます 。フェアトレード製品の国際基準を満たしています。少数民族のエデ族が生産しています。

ダクラク省のココアパウダー

ダクラク省の中部高原エアカ地区で伝統的な方法で栽培されたカカオから作られた、フェアトレード製品の国際基準を満たしたココアパウダーです。 飲み物、お菓子、料理と使い道の非常に多いピュアココア です。コンデンスミルクと混ぜたココアドリンクは絶品です。少数民族のエデ族が生産しています。

ぜひお召し上がりください!

紹介した農家の各商品は、ベトナム及び日本の以下の店舗でお楽しみいただけます。(2019年4月時点の情報です。店舗の都合や現地事情により、内容が変更される可能性があります。最新情報は各店舗へ直接お問合せください。)

ハノイ市のカフェ「The Eastern & Oriental」

2019年3月に喧噪から離れたタイホー地区にオープンした「The Eastern & Oriental」では、コーヒー、紅茶、緑茶、はちみつ、が提供されています。特に、コールドドリップで淹れたコーヒーは絶品です(毎日なくなり次第終了)。湖を臨むテラス席でゆったりと流れる贅沢な時間をお過ごしください。

【問い合わせ先】 The Eastern & Oriental

ハノイ市のお土産屋「Ajisai」

2013年7月のオープン以来日本人向けの土産店として圧倒的な人気を誇る「Ajisai」にて、日本人の好みに合わせてオリジナル焙煎・オリジナルブレンドで開発された(商品開発「大福屋」)、新しいコーヒー土産が発売されました。一時帰国やベトナム観光のお土産にご利用ください。大教会店にはVIRIの開発した商品の特設コーナーもあります。

【問い合わせ先】 Ajisai大福屋

ホーチミン市のレストラン「indigo」

3区で開店準備中の「indigo」では、美と健康を追求し、ストーリーを大切にしたお食事を提供するコンセプトの下、カカオパウダー、はちみつを使った豆腐ティラミス、ブラウニーが提供される予定です。働く女性たちの美と健康を応援する、バランスの取れた和食をお楽しみくたさい。

【問い合わせ先】 indigo

京都市のレストラン「スアン」

京都市北白川にある「スアン」では、2019年6月より期間限定で紅茶が提供される予定です。新鮮な京野菜で彩られた絶品ベトナムフレンチと共にお楽しみください。また、2019年6月1日及び2日の「吉田山大茶会」のスアンのテントにて、紅茶が販売される予定です。

【問い合わせ先】 スアン

最後に

この度、牛嶋浩美さんには、想いを込めて丁寧にそして大切にイラストを描いていただき、感無量です。素敵なイラストを提供いただいて、VIRI一同、また農家一同、心から感謝しています。今後、いただいたイラストを最大限活用して、各農家の商品をより多くの皆さまに知っていただけるよう尽力いたします。

今回の牛嶋さんとの農家訪問の中で、個人的に強く残っている牛嶋さんの印象は、長距離の移動をものともせずいつも絶やさない穏やかな笑顔、ベトナムの少数民族や大自然とさえも対話しているかのような言葉を越えたこんこんと湧き出るエネルギー、そして、世界中に足を運び自らの目で様々なものを実際に見ることで培ってきた内に秘める確固たる強い芯です。私個人にとってもまた、牛嶋さんとの出会いはかけがえのないものとなりました。また地球のどこかで牛嶋さんと再会できるのを楽しみにしております。

著者紹介
青年海外協力隊 山田邦永
ベトナムのNGO、VIRI で、ハノイを拠点に活動中の青年海外協力隊隊員が、彩り豊かな「ベトナム・フェアトレードの旅」へと皆さまを案内します。VIRIは世界フェアトレード機関(WFTO : World Fair Trade Organization)から国際フェアトレード組織として認められたベトナム唯一の団体です。

著者略歴:1983年生まれ。愛知県出身。東京大学卒業、東京大学大学院修士課程修了(分子生物学)、ビジネス・ブレークスルー大学大学院修士課程修了(MBA)。元ファイザー勤務、元ジョンソン・エンド・ジョンソン勤務(R&D)。現在、青年海外協力隊(任期:2017年10月~2019年9月、活動概要:VIETJOベトナムニュース記事参照)。
ベトナム・フェアトレードの旅
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2024 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
米空軍、ベトナム空軍に練習機5機引き渡し 国防協力の重要な節目 (16:11)

 米空軍は南中部沿岸地方ビントゥアン省ファンティエット空港で20日、ベトナム空軍に米国製の練習機「T-6テキサンII(T-6 Texan II)」5機を引き渡した。  式典は、米空軍太平洋空軍司令官のケビン・B・シュナ...

タイWHA、タインホア省で工業団地開発 投資総額80億円 (14:31)

 ブイ・タイン・ソン副首相は19日、北中部地方タインホア省で計画されているWHAスマートテクノロジー工業団地のインフラ整備案件に関する投資方針を承認する決定第1431/QD-TTgに署名した。  投資主は、タイ...

ビンファスト子会社、シュナイダーなどとグリーンエネルギーで協力 (14:25)

 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電気自動車(EV)メーカーであるビンファスト(VinFast)の子会社、ビンファスト・エネルギー(VinFast Energy)は、

ハノイの街角、アヒルを連れて散歩する名物男性 (17日)

 午後3時、ハノイ市ハイバーチュン区ファムディンホー街区在住のグエン・ゴック・クアンさん(男性・61歳)が、手に持った棒で地面を叩くと、生後4か月の真っ白なアヒルは「散歩の時間だ」と理解し、クアンさんの...

車両の排ガス基準のロードマップ、25年1月1日施行 (13:18)

 チャン・ホン・ハー副首相は、輸入車両と国内製造・組み立て車両に求められる排ガス基準の適用ロードマップを規定する首相決定第19号/2024/QD-TTgに代行署名した。同決定は2025年1月1日に施行される。  首...

プロジェクターの中国XGIMI、ナムディン省に工場建設へ (13:05)

 スマートプロジェクターとレーザーテレビの設計・製造を手掛ける中国のエクスジミー(XGIMI)はこのほど、北部紅河デルタ地方ナムディン省のミートゥアン工業団地内でプロジェクター生産工場の建設に向けた地鎮祭...

ベトジェットエア、「グリーンフライデー」で運賃キャンペーン (12:00)

 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は、「ブラックフライデー」に対抗してサステナブルな消費を促す「グリーンフライデー」のキャンペーンとして、11月27

「教員の給与を公務員の中で最高水準に設定」、国会で一致 (6:44)

 国会は20日、教師法草案を審議した。議員らは、収入の圧力が教育業界への優秀な人材の誘致を阻害する原因の一つになっていると指摘し、優秀な教員を確保すべく、教員向けの給与政策を刷新することを支持した。 ...

ビングループ、ロボット研究開発子会社を設立 (6:11)

 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)は、ロボット研究開発を手掛ける子会社「ビンロボティクス(VinRobotics)」を設立した。  ビンロボテ

阪急阪神不動産とシーアールイー、ハイフォンで物流倉庫を着工 (5:03)

 阪急阪神不動産株式会社(大阪府大阪市)と株式会社シーアールイー(東京都港区)は、シンガポール政府系企業セムコープ・デベロップメント(Sembcorp Development)と共同でセムコープ・インフラ・サービシズ(Sembco...

投資コンサル会社社長を詐欺で逮捕、被害者7500人以上 (5:01)

 南中部沿岸地方ダナン市警察は18日、顧客7500人以上から金銭を騙し取ったとして、GFDI投資コンサルティングのグエン・クアン・ホアン社長(男・36歳)とチャン・ティ・ミー・ハイン資金管理部長を詐欺・資産横領...

10月の訪日ベトナム人5.1万人、10月として過去最高を記録 (4:58)

 日本政府観光局(JNTO)が発表した統計によると、2024年10月の訪日ベトナム人の数は前年同月比+1.1%増の5万1000人で、10月として過去最高を記録した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行以前の2019年同月比...

10月の対日貿易収支、1394億円の黒字 前年同月比+24.6%増 (4:54)

 日本の財務省が発表した2024年10月の貿易統計(速報)によると、ベトナムの対日貿易収支は前年同月比+24.6%増の1394億1500万円の黒字だった。  日本からベトナムへの輸入額は前年同月比▲5.7%減の2250億3500...

堺市、ダナン市資源環境局と脱炭素社会実現に向け協力 (3:11)

 大阪府堺市は、日本の環境省が実施する脱炭素社会実現のための都市間連携事業の一環として、南中部沿岸地方ダナン市と「ダナン市におけるカーボンニュートラル実現に向けた脱炭素都市形成支援事業」を実施して...

住宅ローンテックのiYell、初の海外拠点をホーチミンに開設 (2:44)

 住宅ローンテックスタートアップのiYell株式会社(東京都渋谷区)は20日、初の海外拠点となる「iYellベトナム(iYell Vietnam)」事務所をホーチミン市に開設した。  これにより、新たなオフショア開発拠点とし...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2024 All Rights Reserved