インドで開催中のAFC女子アジアカップ2022(兼FIFA女子ワールドカップ2023予選)は2月6日にプレーオフ最終戦(W杯出場国決定戦)が行われ、ベトナム女子代表が台湾女子代表を2-1で下してワールドカップ初出場を決めた。
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プレーオフは今大会の準々決勝で敗れた4か国のうち、W杯開催国のオーストラリアを除く、ベトナム、タイ、台湾の3チームによる総当たり戦で行われ、最上位の1チームがワールドカップ出場権を獲得。他の2チームは大陸間プレーオフに回る。
プレーオフ最終戦では、ともに1勝同士のベトナムと台湾がワールドカップ出場権をかけて激突。両チームは勝ち点3で並んでいたが、得失点差で台湾が1点上回っていたため、ベトナムは勝利が必要な試合。しかし、過去の対戦成績からも分かる通り、ベトナムに圧倒的に分があり、ベトナムは中3日、台湾は中1日と日程的にもベトナムが有利。さらに台湾は前日の新型コロナ検査で選手・スタッフから複数の陽性者が見つかっており、戦力的な不安も抱えていた。
試合は序盤からベトナムがボール握る展開となり、前半7分に得たCKのチャンスからCBチュオン・ティ・キエウが頭で決めて先制。早い時間帯のゴールで精神的プレッシャーから解放されたベトナムは、その後も試合を優位に進めたが、前半の間に追加点を奪うことは出来ず、最少得点差の1-0のまま前半を折り返す。
後半に入ると、49分に台湾の中央突破を許して同点に追いつかれるが、ベトナムは56分に左サイドからのクロスに反応したMFグエン・ティ・ビック・トゥイが勝ち越しゴール。結局これが決勝弾となり、ベトナムが2-1で台湾との大一番を制した。
この結果、プレーオフ1位となったベトナムは史上初となる女子ワールドカップ出場権を獲得。プレーオフ2位の台湾、同3位のタイは大陸間プレーオフに回ることとなった。
なお、ベトナムサッカー連盟(VFF)は、台湾女子代表に勝利したベトナム女子代表に30億VND(約1500万円)の報奨金を贈ると発表。これに先立ち、VFFはベトナム女子代表がグループステージを突破した際に10億VND(約500万円)、プレーオフ初戦のタイ戦で勝利した際に15億VND(約750万円)の報奨金を贈ることを決定していたため、VFFからの報奨金は総額55億VND(約2750万円)となった。
この他、スポンサー企業1社も30億VND(約1500万円)の報奨金、ファム・ミン・チン首相も40億VND(約1000万円)の報奨金を贈ると表明しており、金額はまだまだ伸びると見られている。
<プレーオフ>
2月2日 タイ 0-2 ベトナム
2月4日 台湾 3-0 タイ
2月6日 ベトナム 2-1 台湾
記事提供:ベトナムフットボールダイジェスト+