- 解体作業員の男性が豚レンサ球菌に感染
- 3時間後に発熱や倦怠感、嘔吐などの症状
- 人への感染は稀も壊死した指切断の可能性
西北部地方イエンバイ省で、豚の解体をしていた男性が微熱や血圧上昇、全身の発疹などの症状で病院に搬送された。男性は豚レンサ球菌感染症と診断され、現在はハノイ市の中央熱帯病病院で治療を続けている。
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この患者はイエンバイ省在住の57歳の男性。男性は豚の解体を生業としており、通常はもう一人と一緒に解体作業を行い、解体された豚肉を妻が売っていたという。家族によると、入院する前日、いつも通り解体作業を終えて戻ってきた男性だったが、微熱や血圧上昇などの症状が出て、しばらくすると、全身に発疹が広がった。
家族は男性を地元の病院に緊急搬送。症状が重かったため、その後、ハノイ市の中央熱帯病病院に転送となった。同病院の医師によると、男性は豚の解体をしていたが、入院前に豚の血プリンやネムチュア(豚肉を使った発酵食品)などは摂取していなかったという。
男性は解体作業から3時間後には、発熱や倦怠感、腹痛、嘔吐などの症状を発症。その後、全身に紫斑が広がって呼吸不全となった。男性は豚レンサ球菌感染症による敗血症性ショックと診断され、人工透析などの治療を受けている。
医師によると、中央熱帯病病院では最近、豚レンサ球菌感染症の患者を定期的に受け入れているという。多くの患者は、多臓器不全と重篤な血液凝固障害を発症した重篤な状態で入院しており、壊死した手足の指を切断しなければならなかった患者もいる。
豚レンサ球菌感染症のヒトへの感染は稀だが、病気の豚や病気の豚から作られた製品に接触したヒトにも感染する可能性があり、豚の飼育に係わる人や豚の殺解体などに係わる食肉処理業関係者が感染するケースが報告されている。