7月下旬にファンティエット(Phan Thiet、南中部沿岸地方ビントゥアン省)~ザウザイ(Dau Giay、東南部地方ドンナイ省)間高速道路で深刻な冠水が発生した問題について、交通運輸省はファム・ミン・チン首相とチャン・ホン・ハー副首相に報告書を提出した。
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ビントゥアン省ハムタン郡ソンファン村(xa Song Phan, huyen Ham Tan)で7月29日午前、大雨の後に同村を通過するファンティエット~ザウザイ間高速道路の約100mの区間で浸水深1mの冠水が発生した。これにより、多くの車が立ち往生したほか、トラックが流されるなどして数kmにも及ぶ激しい渋滞が発生した。
交通運輸省傘下のタンロンプロジェクト管理委員会の報告を踏まえた同省の報告書によると、請負業者各社は承認された設計図に基づき工事を行い、品質の要件も満たしていた。
しかし、設計コンサルタントは設計にあたり、過去の水文や地形のデータの研究を徹底しなかったため、今回の降雨量に対応できなかったという。設計の際は同郡を流れるファン(Phan)川の1992年の洪水ピークのデータが使用されていたが、実際には1999年の数値のほうが上回っていた。
交通運輸省によると、冠水が発生した地点はファン川に隣接し、ここから約8.6km離れた川の上流にダムがある。ダムの建設後は下流の河床などが変動・堆積し、植物が河川に侵入したりすることにより、河川の流れが狭くなっている。
同省は過失が原因の設計であるとし、コンサルタントが責任を負い、問題解決に必要な費用の全額を負担するよう求めた。当面の解決策として、関連機関・組織に対し、河川の浚渫を行って排水能力を高め、8月末までに作業を完了するよう求めた。