映像ストリーミングサービス「ネットフリックス(Netflix)」で配信されているドキュメンタリーシリーズ「MH370:マレーシア航空機失踪事件」について、事実を正しく反映していないとしてベトナムが抗議したことを受けて、ネットフリックスは13日、不適切な内容が含まれるエピソード1をベトナムの配信リストから削除した。
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これに先立ち、ベトナム外務省のファム・トゥー・ハン副報道官は6日に開かれた定例記者会見で、「MH370:マレーシア航空機失踪事件」はベトナムによる捜索救難活動の事実を正しく反映していないとして抗議し、不適切な内容の削除・修正を求める声明を出した。
その後、情報通信省傘下のラジオ・テレビ・電子情報局は12日、ネットフリックスに対してベトナムの法律に違反する内容の削除を求める文書を送付した。
「MH370:マレーシア航空機失踪事件」は、2014年に乗客乗員239人を乗せたマレーシア航空(Malaysia Airlines)MH370便が失踪した事件の真相に迫るドキュメンタリーシリーズで、ネットフリックスで3月8日に配信が開始された。
ハン副報道官は6日の会見で、シリーズではベトナム当局が捜索救難活動に尽力した事実を反映しておらず、ベトナム国民の間で不満が高まっているとして抗議。ベトナムが航空機の捜索に協力しなかったとの内容について、「当時、ベトナム当局は緊急かつ積極的に対応計画を準備し、積極的に情報を共有し、マレーシアや他の国と調整し、外国人記者の報道を支援した」と述べた。
ハン副報道官は「当時のベトナムの尽力は、国内外のメディアだけでなく、国際社会にも認められた」とし、 「制作会社と製作会社に対し、MH370便の捜索救難活動に関するベトナムの貢献を正しく反映し、不適切な内容を削除・修正するよう求める」とコメントした。
MH370便が失踪した直後、ベトナムは10隻の船と11機の航空機からなる捜索隊を派遣した。ベトナムは1週間以上にわたり10万km2の範囲を捜索したが、航空機の痕跡は見つからなかった。その後、ベトナムは捜索を中止し、外国の救助隊にベトナム海域を離れるよう通知した。