小売大手ホーチミン市商業合作社(サイゴンコープ=Saigon Co.op)の違法な増資による買収事件に関連した国家機密情報漏洩事件で、ホーチミン市人民裁判所は28日、被告3人に有罪判決を下した。
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このうち、サイゴンコープ元会長で元党委書記のジエップ・ズン被告(男・54歳)には禁固2年の判決が言い渡された。このほか、グエン・ホアイ・バック被告(男・37歳、元警察官)は禁固5年、レ・ティ・フオン・ホン被告(女・42歳、個人商店経営者)は禁固6年の判決となった。いずれも罪状は、国家機密情報の漏洩および不正取得となっている。
起訴状によると、バック被告とホン被告は入籍せずに同棲しており内縁関係にあったとされる。バック被告の浮気を疑ったホン被告は2019年、バック被告の動向を監視すべく、同被告の携帯電話にスパイウェアをインストールした。
その後、メッセージングアプリ「ザロ(Zalo)」上のバック被告のやり取りを盗み読みしたホン被告は、サイゴンコープにおける違反事件の捜査内容や進捗状況を把握。この情報をズン被告に漏洩することで、サイゴンコープから商品を低価格で調達していた。
なお、ズン被告は2020年末、サイゴンコープの違法な増資による買収事件をめぐる公務執行上の職権乱用で逮捕されている。