ベトナム国立水文気象予報センターによると、ベトナム中部で11月末に発生した連日の豪雨は12月1日までに収まっており、12月に甚大な被害を伴う洪水が発生する可能性は低いと予想されている。
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今回の豪雨では、中部の河川が増水し、中でも南中部高原地方ビンディン省を流れるコン(Kon)川と同フーイエン省を流れるバー(Ba)川で1993年と2013年の記録に匹敵する洪水が発生した。
コン川とバー川では1日夕方から水が引き始め、中部の住民は清掃や生産を再開できるとみられる。
しかし、連日の豪雨で地盤が緩くなり、地滑りが発生する可能性がある地域について、地元当局は住民の避難を行うなどして引き続き警戒を強めている。
南中部沿岸地方クアンガイ省からフーイエン省にかけての地域と南中部高原地方の地方自治体のデータをまとめた報告によると、今回の豪雨により、民家5万9000軒以上が冠水し、10人が死亡または行方不明となった(うちフーイエン省が6人)。
物的被害について、稲作地640ha、野菜農園など188haが冠水し、家禽2800羽が死亡し、国道14H号線、国道40B号線、国道24号線、国道24C号線、国道1号線など複数の幹線道路で冠水や土砂崩れが発生した。