ベトナム国内では以前から多くの教育施設が校名に「インターナショナル」を無断で付けることによって保護者にブランド価値をアピールしている。先日ハノイ市で発生したスクールバス車中での生徒置き去り死亡事故も、当該校が「インターナショナル」を冠していたが、実際はそれを名乗る資格を持っていなかった。こうした状況を受けて、ハノイ市教育訓練局はこのほど、同市にある“本物”のインターナショナルスクールのリストを発表した。詳細は以下の通り。
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・イギリス・ベトナム・インターナショナル・スクール・ハノイ(British Vietnamese International School Hanoi=BVIS Hanoi)
・ブリティッシュ・インターナショナル・スクール・ハノイ(British International School Hanoi=BIS Hanoi)
・コンコルディア・インターナショナル・スクール・ハノイ(Concordia International School Hanoi=Concordia Hanoi)
・ホライゾン・インターナショナル・バイリンガル・スクール(Horizon International Bilingual School)
・シンガポール・インターナショナル中高一貫校
・シンガポール・インターナショナル小学校Gamuda Gardens校
・シンガポール・インターナショナル小学校Ciputra校
・シンガポール・インターナショナル小学校Van Phuc校
・セントポール・インターナショナル小中高一貫校
・インターナショナル・スクール・パーク・シティ・ハノイ(ISPH)
・ハノイ韓国人学校
該当する11校は、教育分野における海外投資家の投資および協力に関する政令第86号/2018/ND-CPで規定される基準をクリアした外国資本による全額出資の教育施設だ。この11校は、ベトナムに住む外国人およびベトナム人の児童・生徒に海外の教育プログラムを提供している。ベトナム人も受け入れるが、その割合は全体の49%以下と規定されている。なお、使用するカリキュラムは海外で認定を受けたものでなければならない。
市当局が名ばかりのインターナショナルスクールに対する取り締まりを強化する背景には、カウザイ区にある小中学校「ゲートウェイ・インターナショナル・スクール(Gateway International School)」による児童の死亡事故がある。
これに先立つ今月6日、スクールバスに乗って登校した同校の6歳男児が車中に9時間も置き去りにされて死亡するという痛ましい事故が発生した。学校側の対応の不備が指摘される中、同校が“本物”のインターナショナルスクールではなかったことに対する批判の声が日に日に強まっていき、同校を含む市内の多くの教育施設が看板やウェブサイトから「インターナショナル(quoc te)」の文字を削除した。