東北部地方タイグエン省ダイトゥー郡ホアンノン村と隣接する紅河デルタ地方ビンフック省タムダオ郡のタムダオ山の標高1200m地点で9月29日、47年前に消息を絶った教育訓練戦闘機ミグ21U(Mig-21U)のパイロット2人の遺骨が発見された。遺骨は旧ソ連人教官のユリ・ポヤルコフ大尉とベトナム人パイロットのコン・フオン・タオ氏のものであることか確認された。
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ミグ21Uは1971年4月30日の飛行訓練中にホアンノン村のタムダオ山林地区上空で連絡を絶った。当時すぐに捜索が行われたが、何も発見できなかったとされる。
2017年末にロシア人女性が前述の事故で消息不明となっている祖父を見つけたいと申し出たことから始まり、2018年2月末からベトナム人民空軍第371師団第921連隊の退役軍人や専門家、科学者により捜索計画が立てられた。
今回の捜索活動に先立ち、3月28日から30日にかけての捜索活動では一部に焦げた跡のある金属片(40cm×15cm)が発見され、ミグ21Uの部品であることが確認されていた。
今回の捜索活動は28日朝から開始され、20人態勢で10時間かけて樹木を伐採しながら山林を進んだ。ミグ21Uが墜落した場所は直径5~6m、深さ3mの大きな穴になっていた。現地に到着するまでの道のりでは、ミグ21Uの物と思われるガラス片やパラシュート、タイヤなどが見つかり、墜落時の爆発で周囲に飛び散ったと考えられる。
墜落地点ではベルトやグローブが見つかり、遺品の特徴からポヤルコフ大尉の物であることが確認されたという。そして、その遺品から20m程の位置でタオ氏の遺骨が発見された。このほか、捜索では銃のホルスターや靴底、軍服の一部など多数の遺品が回収された。
同日の昼には2人の遺骨の回収が完了し、同省の軍事指揮部へ移され、タオ氏の2人の孫と対面した。国防省は今後、2人の遺骨のDNA鑑定を行う予定。