メコンデルタ地方ロンアン省人民裁判所は29日、フェイスブックで政府を批判する書き込みを繰り返し、反国家宣伝罪で起訴されたディン・ニャット・ウイ被告(30歳・男)に対して、執行猶予付の有罪判決を下した。これまで反政府的内容のブログを運営していたブロガーに有罪判決が下されたことはあったが、SNSへの書き込みが理由で有罪判決が下されたのは今回が初めて。30日付ティエンフォン紙(電子版)が報じた。
ウイ被告は2010年にフェイスブックアカウントを開設し、当初は友人との交流に使用していたが、2012年11月に実弟が反国家宣伝罪で起訴されて以降、自身のフェイスブックページ上で、弟の釈放を呼び掛けたり、政府を批判する内容の書き込みを繰り返し投稿していた。
同被告の実弟は、同じく反国家宣伝罪を巡っての裁判で今年5月に実刑判決が下された元ブロガーのディン・グエン・カー受刑者(25歳)。カー受刑者は、公共の目立つ場所にベトナム共和国(1975年まで存在した南ベトナムの国家)の国旗と反政府的スローガンを掲示し、政府転覆を呼び掛ける内容のビラを配ったことで、禁固10年の実刑判決と刑期終了後3年間の保護観察処分の判決を言い渡された。
※最終更新:2013年11月1日11:02JST