中国では、一人っ子政策の影響から、男女比の偏りが年々拡大している。女性が結婚相手に求める基準も高くなっており、農村部などに暮らす男性は、国外から花嫁を探さなければ結婚できないのが現状だ。そこで登場したビジネスが国際結婚紹介事業だが、花嫁を買われるベトナム側にとっては、大きな社会問題となっている。ダットベト紙(電子版)などが報じた。
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最近、中国ではインターネットを利用した国際結婚紹介サイトが急増しており、多くの中国人男性とベトナム人女性がこれらのサイトに登録している。共通して言えるのは、どちらも農村部や地方都市出身の者ということだ。
女性は自身のプロフィール(写真、年齢、身長、体重、スリーサイズ)などをサイトで公開し、男性側は、これらの情報から、気に入った女性を「お見合い相手」として選ぶ。実際にベトナムで「お見合い」するためには、手数料2000人民元(約2万7600円)を支払わなければならない。
ベトナム滞在中に「お見合い」して、双方が結婚に合意した場合は、更に結婚手続き手数料:1万人民元(約12万円)、挙式費用:2万6000人民元(約33万円)を支払う。なお、結婚する場合には、お見合い手数料として支払った2000人民元は返還される。
ベトナム人花嫁側も大金を得ることが出来るため、国際結婚を望む女性は後を絶たない。双方の利害関係が一致しているので、表面上は問題ないようにも見えるが、結婚後のベトナム人花嫁の生活は総じて“悲惨”である。
ある花嫁は、処女でないことを罵られ、またある花嫁は、外見や出生の貧しさを侮辱されたという。言葉が通じないため意思疎通が困難ということもあり、最終的には虐待や暴力に発展するケースが多い。酷い場合は、嫁ぎ先の一家の男性複数から性的虐待を受けた後、売春施設に売り飛ばされることもあるという。