- 21~26年任期で4人目の国家主席
- 信任投票の結果、全会一致で就任
- 今年5月に書記局常務に任命
21日に開幕した第15期(2021~2026年)第8回国会で、ルオン・クオン書記局常務が新国家主席(2021~2026年任期)に選出された。
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候補者が1人だったため、信任投票が行われて、全会一致でクオン氏の国家主席就任が決定した。クオン新国家主席は就任式で宣誓を行い、祖国と国民、憲法に忠誠を尽くし、党や国家、国民から与えられた任務を完遂することを誓った。
クオン新国家主席はベトナム人民軍大将で、政治局員(第13期共産党大会)も務めている。1957年生まれの67歳。出身地は東北部地方フート省で、党・政権建設学士の学歴を有する。
経歴について、1975年に従軍して中越戦争に参戦。第2軍団共産党委員会書記・政治副主任、第2軍団共産党委員会書記・政治将校、第3軍区共産党委員会書記・政治将校、政治総局副主任、政治総局主任を歴任し、政治局の決定により今年5月に書記局常務に任命された。
クオン氏は2021~2026年任期で4人目の国家主席となる。前任者のトー・ラム書記長 兼 国家主席の後を引き継ぎ、今後は国家元首としての役割を果たしていく。
党の存続と国の政治的安定を追求し、汚職事件に関与した多くの党トップ級の不正を次々と暴いていった反腐敗運動「燃える炉」では、これまでにグエン・スアン・フック元国家主席(在任期間:2021年4月~2023年1月)、◇ボー・バン・トゥオン元国家主席(同:2023年3月~2024年3月)が相次いで更迭された。
同任期で3人目の国家主席となった前任者のラム氏は、2024年5月に公安相から国家主席に昇格。その後、8月には書記長に昇格して国家主席も兼任していた。
なお、権力が1人に集中するのを避けるため、ベトナムでは、◇国の最高指導者である共産党書記長、◇国家元首である国家主席、◇政府トップである首相、◇立法府トップである国会議長の「四柱」による集団指導体制がとられている。