- 欧州出発便でSAF使用、国内航空会社で初
- 欧州出発便のSAF使用、50年に70%へ
- 運航コストは年間+約480万USD増加と試算
ベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)は1日、欧州の空港から出発する全てのフライトで「持続可能な航空燃料(SAF)」の使用を開始した。欧州出発便でSAFを使用するのは、ベトナムの航空会社として初めて。
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欧州(英国を除く)出発便のSAFの使用割合は、2025年が2%以上、2030年に6%、2035年に20%、2050年には70%と徐々に引き上げる。英国出発便は、2025年が2%以上、2030年に10%、2040年に22%に引き上げる。
同社は2024年5月27日、シンガポール発ハノイ行きのVN660便で、国内航空会社として初めて商用旅客便にSAFを使用したフライトに成功した。SAFの価格は現在、従来の航空燃料の2~3倍で、一時的に5~6倍の時もあった。欧州出発便でSAFを使用した場合の運航コストは、年間+約480万USD(約7億5400万円)増加すると試算されている。
同社は温室効果ガス排出量の削減のため、SAFの使用のほかに、◇省エネ機の導入、◇飛行ルート・飛行スケジュール・積載重量の最適化、◇燃料消費量・温室効果ガス排出量の監視システムの導入などを実施する予定だ。
燃料消費量節約の取り組みにより、2024年には7万t近くの二酸化炭素排出量を削減した。