(C)tuoitre 写真の拡大 |
- 仏オークションハウスが駐在員事務所設立
- 欧州オークションハウスとしては初めて
- ベトナム骨董品の購入者は95%が越人
フランスのオークションハウス「ミロン(Millon)」は19日、地場系ブルー・インドシナ社(Blue Indochine)との間で、ベトナム駐在員事務所「ミロン・ベトナム(Millon Vietnam)」の設立に関する提携契約を締結した。
設立に関する所定の手続きが完了後、ミロンは欧州オークションハウスとして、初めてベトナム駐在員事務所を開設することになる。
ミロン・ベトナムは、作品に関する相談などについて、ベト・アート・ビュー(Viet Art View)と連携し、オークション活動に関する法務については、ラックベト・オークション・パートナーシップ(Lac Viet Auction Partnership)から協力を得るとしている。
ミロンがベトナム駐在員事務所の設立を決めた背景には、北部紅河デルタ地方バクニン省在住の民間コレクターが、2023年にベトナム政府の支援を受けて同社のオークションで阮(グエン)朝(1802~1945年)の金印を610万EUR(約10億1000万円)で買い取ったことがあるとされている。
ミロンのアレクサンドル・ミロン会長は、「国際オークションにかけられるベトナムの骨董品や作品の95%がベトナム人に購入されている」との情報を共有し、「ベトナム人が世界中に散らばっている祖国の骨董品や美術品を本国に送還したいという強い願望を持っていることを知り、ベトナムの人々に便宜を図るべく、駐在員事務所の開設に踏み切った」とコメントした。
ミロン・ベトナムの設立後、ミロンによるオークションは、フランスとベトナムの両国で同時に行われる見通しだ。