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ファム・ミン・チン首相は公安省に対して、観光客の利便性に配慮して、ビザに関する諸政策を見直すよう指示した。
2020年と2021年の2年間にわたってコロナ禍の深刻な打撃を受けた観光業界。2022年にベトナムは、地域各国に先駆けて観光活動を完全に再開し、外国人観光客を迎えた。だが業界は回復基調にあるものの、外国人観光客は期待どおりに増えず、目標の70%どまりだ。この原因のひとつとして、観光業を回復させるための大きな起爆剤がないことがある。
2022年12月末に開かれた、外国人観光客の誘致を促進するための会議で、グエン・バン・フン文化スポーツ観光相は、多くの国が、ビザ免除政策で競争していることに言及した。マレーシアやシンガポールは162か国に対して、フィリピンは157か国、タイは65か国に対してビザを免除しているが、ベトナムは24か国に対してしかビザを免除していない。
ASEANの多くの国が、30日から45日間のビザ免除期間を設定しており、なかには90日まで認めている国もあるが、ベトナムは15日間と短く、例えば欧州からの観光客など、長期旅行を希望する人々のニーズに合致していない。
外国人観光客を増やすためにフン文化スポーツ観光相は、全ての国に対して電子ビザ制度を適用すること、発給手続きをさらに簡素化すること、ビザ免除期間を30日に延長することといった提案をしている。
一方で公安省のルオン・タム・クアン次官は、観光業界の困難はビザだけが唯一の原因ではないと指摘する。2022年3月15日からベトナムはビザ制度をコロナ前の制度に完全に戻し、状況に合わせて様々な規定を適用している。電子ビザの発給対象は80か国・地域に上り、保証機関・組織を通す必要もないと説明している。