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トゥエンさんは原材料を得るために、地元民からビンロウの葉鞘を1枚1000VND(約5.9円)で買い取ることにした。「初めのころは、私が家を訪ねて葉鞘を買い取ろうとしても、多くの人は信じてくれませんでした。今は、買い取りを手伝ってくれる代理店があるんです」とトゥエンさん。
トゥエンさんによると、ビンロウの葉鞘が落ちるのは3月から10月にかけての時期で、平均して栽培地1haあたり年間約1万2500枚の葉鞘が得られる。1枚1000VND(約5.9円)で売れば、生産者はビンロウジの販売に加えて、年間1250万VND(約7万4000円)の収入を追加で得ることができる。
集めたビンロウの葉鞘は、きれいに洗浄し、水に浸して柔らかくする。その後、乾かしてから熱プレス機に入れて、ボウルや皿、レンゲ、スプーン、食品トレーなど様々な形やサイズに成型する。成型時は型に入れて80~120度の温度で40秒間プレスする。
顧客の要望に応じて様々な型を作ることができ、多様な形にプレスしたり、製品に絵柄を印刷したりすることもできる。
「ビンロウの葉鞘をプレスした後、製品を紫外線照射装置で殺菌してから梱包し、市場に出荷する前には規定に従ってサンプルを検査に出しています。製品は十分な強度と耐水性があり、殺菌後にパウチ加工をしていて清潔なので、食品を入れることができるんです」とトゥエンさんは説明する。
2020年、トゥエンさんはビンロウの葉鞘で作った製品を様々な展示会に出展して紹介したところ、瞬く間に注目を浴び、多くの顧客から注文を受けた。特に、ある航空会社は、ビジネスクラスの機内食の食器として活用するため、ボウルと皿の購入契約を結んだ。