ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

日本に留学して調理師免許取得、日越の食文化の架け橋に

2021/06/20 10:36 JST配信
(C) tuoitre
(C) tuoitre 写真の拡大

 「毎日仕事が終わると、お店の人たちに『明日もちゃんと来るか』と聞かれました。以前勤めていた多くのスタッフがお店の厳しいルールに耐えられず、短期間ですぐに辞めてしまっていたからです。でも、私にとってお店の要求するルールはごく普通のことでした」とフオックさんは振り返る。

 農村での重労働に慣れていたフオックさんは、日本料理店のオーナーの厳しい要求に驚いたり、圧倒されたりすることもなかった。「私は農民なので、床の掃除から何から、どんな仕事でも大したことはありません。むしろ何もせずにただ座っているだけのほうがよっぽど疲れます」とフオックさん。

 こうして一生懸命に働き、一生懸命に学び、フオックさんは日本食、日本人、日本文化に溶け込むための最初のハードルを乗り越えた。

 フオックさんにとって忘れられない思い出の1つは、ハノイ市の日系ホテルで開かれた伝統的な日本料理のイベントに参加したことだ。食材の選択・加工・調理・装飾から生まれる見た目の美しさと哲学を感じ、フオックさんの中に日本料理をもっと深く知りたいという情熱がわきあがった。

 そしてフオックさんは日本料理店の仕事を辞めることを決心し、伝統的な日本料理を学ぶべく奨学金を得て日本に留学するため、日本語学校に入学することにした。

 1度はビザが下りなかったが、2016年に奨学金を得て北海道室蘭市にある北斗文化学園インターナショナル調理技術専門学校に留学した。しかし、日本では文化、特に言語の違いに大きなショックを受け、自身の意志が試されることになった。「当時の北海道はまだ在住ベトナム人が少なく、クラスでもベトナム人は私だけでした」。

 ベトナムで受けた日本語能力試験は高いレベルに合格し、日常生活のコミュニケーションには十分だったが、それでも地元の文化に適応し、友人たちと親しく交流するにはまだまだだった。

 「日本人は英語を話したがらず、外国人との関わりにも用心するので、コミュニケーションに苦労しました。日本人が会話していても、頭の中ではセミの鳴き声のようにしか聞こえず、何も理解できないということもしょっちゅうでした」とフオックさんは語る。

 カルチャーショックを受けながらも、日本の文化や歴史、憲法などの知識を身につける努力を重ねて、フオックさんはこの問題を乗り越えた。2年後に短期大学を卒業し、日本の調理師免許を取得した。

前へ   1   2   3   次へ
[Tuoi Tre 10:41 06/06/2021, A].  © Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
ホーチミン:早朝の気温17度、過去10年で最も低い気温を観測 (15:17)

 9日早朝、ホーチミン市内各地で気温が急激に低下し、一部エリアでは17度まで下がり、通勤・通学した多くの市民らが異常な寒さを感じたと語った。北部からの強い寒気が南部に流れ込んだことで、ホーチミン市では...

米マーフィー、ベトナム沖で評価井を掘削 6000バレル試験生産 (14:26)

 米国の石油開発会社マーフィー・オイル(Murphy Oil)はこのほど、同社の子会社がベトナム沖のクーロン盆地でハイスーバン(Hai Su Vang)-2X評価井の掘削に成功し、商業性の高い大規模油田であることを確認したと...

「病畜の肉」販売ルート摘発、老舗缶詰メーカーの倉庫で120t発見 (13:21)

 北部紅河デルタ地方ハイフォン市警察は、張り込み捜査を経て、2025年9月に「病畜の肉」の販売ルートの摘発に踏み切り、アフリカ豚熱(ASF)に感染した豚肉130t超を収集・流通させた疑いで9人の容疑者を逮捕した。...

世界のベトナム人街を訪ねて【ヤンゴン編・前編】 (4日)

(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) 【ロンドン編】はこちら 【パリ編】は

ホーチミン:歩道に電動バイク用バッテリー交換ロッカーを設置へ (13:05)

 ホーチミン市人民委員会は、電動バイク用バッテリー交換ロッカーを、歩道をはじめとする公共空間に設置する方針を打ち出した。同施策は、温室効果ガス排出実質ゼロの実現とグリーン交通への転換を促進する狙い...

ベトナムと日本の貿易額、500億USDを初突破 (6:39)

 2025年のベトナムと日本の貿易額は、初めて500億USD(約7兆9000億円)を突破し、両国の経済関係における重要な節目を迎えた。日本は中国、米国、韓国に次ぎ、ベトナムにとって第4位の貿易相手国となった。  ...

欧州でネスレの粉ミルク回収、ベトナムでも該当製品の販売停止 (6:09)

 保健省食品安全局は7日、スイス食品大手ネスレ(Nestle)のベトナム現地法人であるネスレ・ベトナム(Nestle Vietnam)に対し、欧州での粉ミルク回収事案を受けて、ベトナム国内で販売されている関連製品の点検を求...

身分証明アプリ「VNeID」の電子健康手帳、紙と同等の効力 (5:58)

 保健省は6日、決定第31号/QD-BYTを発出し、電子身分証明アプリ「VNeID」に統合された電子健康手帳について、紙の健康手帳と同等の法的効力を有することとした。同決定は即日施行された。  これにより、国民...

第14回ダナン国際花火大会、5~7月に開催 (5:09)

 南中部地方ダナン市人民委員会および大会組織委員会は7日、5月30日(土)から7月11日(土)までの日程で「ダナン国際花火大会2026(DIFF 2026)」を開催する計画を発表した。  2026年大会のテーマは「ダナン-つ...

ハノイ:ベトナム共産党の企画展「春-勝利の源泉」開幕、7月まで (4:12)

 ハノイ市の国家歴史博物館で6日、ベトナム革命の勝利の礎を築いたベトナム共産党の指導的役割と人民の大きな力が示された歴史的節目を明らかにする企画展「春-勝利の源泉(Mua Xuan - Khoi nguon thang loi)」...

ベトジェットエア、デラックス運賃20%割引キャンペーン実施中 (4:08)

 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は、テト(旧正月)前後の往来需要に応えるべく、ベトナム時間1月10日(土)23時00分まで、一部の国際線を対象にデラックス

エムティーアイとシンガポール企業、合弁会社を設立 海運のDX推進 (3:06)

 コンテンツ事業やヘルスケア事業などを手掛ける株式会社エムティーアイ(東京都新宿区)と、シンガポールに本社を置き、コンテナ海運事業を行うオーシャン・ネットワーク・エクスプレス(Ocean Network Express=O...

ハノイ:2026年春季フェア、2月4日から開催 (2:06)

 商工省傘下貿易促進局(Vietrade)は2月4日(水)から8日(日)まで、ハノイ市ドンアイン村の国家展示センター(VEC)で「第1回2026年春季フェア」を開催すると発表した。  春季フェアの展示面積は10万m2超えで、◇...

ニントゥアン原発、日本との協力終了 ロシアとは交渉妥結へ (8日)

 ファム・ミン・チン首相は7日、原子力発電所建設指導委員会の会合を主宰した。首相は、南中部地方カインホア省で計画されている第1・第2ニントゥアン原子力発電所プロジェクトの進捗状況を確認し、今後の指導方...

モバイルマネーの詳細規定、運用ルールも明確に 新政令で (8日)

 政府は2025年12月31日、モバイルマネーサービスの提供活動について規定する政令第368号/2025/ND-CPを公布した。同政令は2026年1月1日に施行された。  同政令は、4章34条で構成され、モバイルマネーサービス...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2026 All Rights Reserved