ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
RSS
Login
 ようこそ ゲスト様 
VietJo ID

全盲のピアニスト、母と二人三脚で夢を追う

2021/01/31 05:16 JST配信
(C) vnexpress
(C) vnexpress

 「目が見えなければ、深く呼吸をして、じっと耳を傾けて、周りのものにたくさん触れて、自分にないものを補いなさい、といつも娘に言い聞かせていました」とホンさん。

 アイン・トゥーさんが小学生になる時、ホンさんは家族に「目を診てもらいにホーチミン市へ行く」と嘘をついて、ホーチミン市の視覚障害者向けの学校であるグエンディンチエウ特別学校の入学申請に娘を連れて行った。入学許可が下りると、ホンさんも田舎での仕事を辞め、荷物をまとめてホーチミン市に移り、部屋を借りた。

 大手通信事業者で長年働いていたホンさんは、ホーチミン市でも高給の仕事をすぐに見つけることができた。しかし、朝早くに出勤し、帰りも遅かったため、娘を迎えに行くと他の生徒たちはすでに全員帰った後だった。アイン・トゥーさんは1人、守衛室で母親を待っていた。小学2年生の時には、授業中にストレスが爆発し、救急搬送されたこともあった。

 この時、ホンさんは病院に向かいながら「ホーチミン市に来た目的は、娘を学校に通わせるためであって、お金を稼ぐためではない」と考えていた。我が子が身体にチューブを付けて動かずに横たわっている姿を目の当たりにし、ホンさんは転職して、子供と向き合う時間を持とうと決心した。

 ホンさんは仕事を辞めて広い一軒家を借り、下の階でヌクマム(Nuoc mam=魚醤)や魚の干物など故郷の特産品を売り、上の階は小部屋に区切って学生たちに貸すことにした。生活の中心は娘の送迎と商売だけになり、夫に会いに田舎へ帰る機会も少なくなっていった。

 アイン・トゥーさんが9歳の時、ホンさんは娘にピアノを習わせ始めた。視覚障害者への教え方がわからないという理由で、アイン・トゥーさんを受け入れてくれるピアノ教室はなかなか見つからなかった。「たくさんの先生から、ダンバウ(Dan bau)やダンチャイン(Dan tranh)のような民族楽器を習わせたほうがいい、と言われました。誰も視覚障害者にピアノを教えたことがなかったので、娘のレッスンを引き受けてもらえなかったんです」とホンさん。

 教室が見つかると、ホンさんは娘と一緒にレッスンを受け、娘に代わって教室の他の生徒たちとコミュニケーションをとった。家に帰ると、母子は一緒に座り、数百ページにもおよぶチェコ語の楽譜を翻訳した。ホンさんが読み上げた音符をアイン・トゥーさんが点字にして、自主練習できるように楽譜を編集した。

前へ   1   2   3   次へ
[VnExpress 05:05 11/01/2021, A].  © Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースと自社過去記事を参考に記事を編集・制作しています   利用規約   免責事項
新着ニュース一覧
電気料金の計算時間帯を変更、夜間が「ピーク時」に移行 (14:22)

 商工省は、国家電力システムのピーク時間帯、オフピーク時間帯、通常時間帯を調整する決定を公布した。  注目すべきは、ピーク時間帯を全て夜間に移行したことで、新規定によれば、ピーク時間帯は毎日17時3...

ビンG、時価総額で東南アジア4位に急浮上 ベトナム企業初 (13:45)

 不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC](Vingroup)の株価が急騰し、時価総額が東南アジア第4位に浮上した。ベトナム企業が同地域のトップグループに入るのは初だ。

THACOと韓国現代ロテムが提携、メトロ向け無人運転車両を提供へ (13:22)

 鉄道車両や軍用兵器などを生産している韓国の現代ロテム(ヒョンデロテム=Hyundai Rotem)はこのほど、地場系コングロマリット(複合企業)チュオンハイグループ(Truong Hai Group=THACO)と、ホーチミン市都市鉄...

国旗掲揚台にはためく巨大な旗を20年縫い続ける職人、誇りと継承 (26日)

 過去20年近くにわたり、北中部地方クアンチ省のヒエンルオン・ベンハイ国旗掲揚台にはためく国旗はすべて、省内に暮らす平凡な職人の丁寧な手作業によって縫い上げられてきた。国旗の大きさは約80m2と巨大だ。 ...

ラム書記長と豪首相が電話会談、包括的・戦略的関係を深化 (6:50)

 トー・ラム書記長 兼 国家主席は24日、オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相と電話会談を行った。両首脳は、両国関係が実質的に発展していることを歓迎し、あらゆる分野における協力を一層強化して...

ビンファスト、25年の東南アジア自動車市場シェア5位に (6:04)

 英系コンサルティング会社のプライスウォーターハウスクーパース(PwC)の報告によると、不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電気自動車(EV)メーカ

ラムドン省:サンGがファンティエット空港を着工、投資額236億円 (5:38)

 観光不動産開発を中核とする地場系コングロマリット(複合企業)サングループ(Sun Group)と南中部地方ラムドン省人民委員会はこのほど、同省(旧ビントゥアン省)のムイネー街区でファンティエット空港の民間航空施...

商工省が灯油の価格管理を停止、企業による自主調整へ (5:36)

 商工省は28日、ガソリン・石油事業の規定を定めた通達第18号/2025/TT-BCTの一部を廃止する通達第21号/2026/TT-BCTを発出した。これにより、4月29日から灯油(KO)は国家による基準価格の公表リストから除外される...

ホーチミン:外国人が購入可能な住宅に8件追加、計131件に (4:32)

 ホーチミン市はこのほど、新たに追加された外国の組織・個人による購入・所有が可能な住宅プロジェクト8件のリストを公表した。同市によるリストの公表は今回が7回目となる。今回の8件追加により、同市内で外国...

西鉄、ベトナムで低中所得者向け住宅開発へ ナムロンADCに出資 (4:13)

 西日本鉄道株式会社(福岡県福岡市)は、住宅開発大手で特に中所得者向けのマンション開発に強みを持つナムロン投資[NLG](Nam Long Investment Corporation)グループで、中所得者向け

信金中央金庫、ホーチミン駐在員事務所を5月1日開設 (3:46)

 信金中央金庫(信金中金、東京都中央区)は5月1日、ホーチミン市に駐在員事務所を開設する。  ホーチミン駐在員事務所は、ホーチミン市内中心部に位置し、同市都市鉄道(メトロ)1号線の市民劇場駅に近く、利便...

ドコモ、海外のデジタル屋外広告事業に初参画 メトロ駅で5月開始 (2:24)

 株式会社NTTドコモ(東京都千代田区)と、地場ダットベトグループ(Dat Viet Group)などの合弁会社であるヴィボード(Vie BOARD)は、ホーチミン市においてデジタル屋外広告(Digital Out of Home=DOOH)の運用を5月1...

グリーンSM、四輪配車シェア54.5%に拡大 18か月連続首位 (28日)

 インドの調査会社モルドールインテリジェンス(Mordor Intelligence)が発表した2026年1~3月期のベトナム四輪配車市場レポートによると、不動産開発を中核とする民間複合企業ビングルー

ハノイ:4月28日にミーディン国立競技場で打ち上げ花火 (28日)

 ハノイ市で4月28日(火)の夜、国家芸術プログラム「祖国の響き(Am vang To quoc)」の一環として、ミーディン国立競技場およびF1サーキットで打ち上げ花火を実施する。  この芸術プログラムと打ち上げ花火は...

高市首相、5月1日から就任後初のベトナム訪問 外交政策スピーチも (28日)

 高市早苗内閣総理大臣は、5月1日から5日にかけて、ベトナムとオーストラリアを訪問する。高市首相のベトナム訪問は、首相就任後初となる。  高市首相は1日にハノイ市に到着し、3日にハノイ市からオーストラ...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2026 All Rights Reserved