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週末には10人以上の客に施術するが、平日は4~5人ほど。フンさんの仕事だけでは十分な収入にならないが、妻の資源回収(ベーチャイ=ve chai)の収入も合わせれば生活費をまかなうことができ、さらに2人の子供の養育費も足りている。上の子はバンヒエン大学の学生で、下の子は高校1年生だ。住まいは仕事場にも近い12区の借家で、1か月の家賃は約150万VND(約6800円)だという。
しかし、今年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、何か月も仕事ができなかった。妻も同じで、家計を支えるために借金をせざるを得なかった。今は年末も近づき、わずかながら客足も増えており、借金返済に充てる収入も増えて喜んでいる。一方、今年は故郷に帰るお金がなく、ホーチミン市にいなければならないため、悲しさも感じている。
フンさんは仕事についてこう話す。「夜に働いて深夜に帰宅するのでちょっと大変ですが、営業時間は自由に決められるので気楽です」。
この仕事を始めてから10年余りの間に、フンさんは歩道占拠により何度か取り締まりを受け、仕事道具を没収されたことがある。1セットあたり数十万VND(10万VND=450円)はかかるため、没収されれば損失を被ることになる。しかし、賃料を支払わずに路上で店を出している限り、逮捕されたとしても受け入れるしかないとフンさんは語る。
しかしここ数年は、この路上マッサージ店が他人に影響を与えるものではなく、やましいサービスでもないことが理解され、マッサージ師たちが収入を得られるように当局も素通りするようになった。