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先頃、米国カリフォルニア州在住のベトナム系米国人で、資料映像を制作しているドゥック・グエンさんが難民船に関連する展覧会を開催した。そこで当時の写真を目にしたジョーンズさんは、グエンさんを介してリーバーマンさんに連絡を取った。
そして今年の5月2日、リーバーマンさんの45歳の誕生日に、ウェブ会議サービス「ズーム(Zoom)」を介して2人は再会し、初めて言葉を交わした。2人は人生の空白の時間を埋め合わせるように、お互いに写真や情報を共有した。
「ジョーンズさんとの再会は最高の誕生日プレゼントになりました」とリーバーマンさん。68歳になるジョーンズさんもまた「最高の気持ちです。あのとき、1人の人生を変えることができたのですから」と当時を振り返り、リーバーマンさんとの再会を喜んだ。
リーバーマンさんの母親は、当時の記憶についてあまり話さなかった。母親は5月2日午前2時ごろに船の上でリーバーマンさんを生んだが、ミルクも水もごはんもおかゆもなかった。そこで船に乗っていた人が母親の手にリコリスを渡し、母親はそれを噛んで唾液を出して、リーバーマンさんの口に入れたのだという。
その後、リーバーマンさんは奨学金を得てニューヨークでトップの大学に進学し、ファッションクリエイティブの分野を学んだ。現在はファッションデザイナー兼エグゼクティブとして成功している。その傍らで、自身の生い立ちを忘れまいと「チュオンスアンベイビー(Truong Xuan baby)」というブログも書いている。