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チュオン夫妻は、約500m2の広々とした竹楊枝工場を建て増しし、生産速度を上げるためスタッフを増やした。チュオンさんは西北部地方を中心とした北部の各省や、南中部沿岸地方ダナン市などで商品の営業に回り、現在はホーチミン市への販路拡大も目指している。
爪楊枝と木箸から紙おむつまで
爪楊枝に続き、チュオンさんは、木製家具の伝統工芸村として有名な紅河デルタ地方バクニン省トゥーソン町ドンキーから仕入れた木材を使って、木箸の生産を始めた。「木箸のターゲットは中流及び上流階級で、箸一膳の価格は数十万VND(10万VND=約495円)から数百万VND(約4950円)です」。
チュオンティンブランドはこの2つの商品だけに留まらず、各種雑貨や紙ナプキン、紙おむつなどの北部地域での卸売りや、代理店業でも利益を蓄積している。
チュオン夫妻は、当初の500m2の1工場から、7年後の現在では総面積約2000m2に及ぶ3工場を稼働させている。工場で1日8時間勤務するスタッフ14人の他に、20人以上のスタッフが商品の袋詰めを在宅勤務で行っている。
市場での販売量は平均して年間36t。売り上げが良い日は1日で5000万VND(約24万8000円)の利益を出すこともある。通常は、チュオンさんが苦労せずとも1日当たり2000万VND(約9万9000円)の利益を上げている。
チュオンさんは、ハノイ市内でデリバリーできるよう、1.4tトラック1台とピックアップトラック1台を購入したばかりだ。現在、他省からの受注についてはデリバリーを委託しているが、生産から流通までの全行程を内製化し、爪楊枝と木箸を北部から南部へ届けたいと考えている。
「この1か月、運転しながらベトナムを縦断しました。ダナン市やホーチミン市の市場で顧客の嗜好を調査するため、夜は車中で過ごしました。私は今、北部の特産品を南部に販売するための拠点として、ダナン市に代理店を作りたいと考えています。 また、逆に南部から北部へも、家庭用品を持って来たいです」と、チュオンさんは近い将来について語った。
チュオンさんの会社で働くスタッフは、全員が地元出身の18歳から27歳までの若者だ。「スタッフの月給は500万~600万VND(約2万4800~2万9700円)です。でも、彼らが将来もっと成功できるよう、またこのような安定した収入で足を止めてしまわないよう、私は彼らに仕事や経営の面白さを喜んで教えていくつもりです」とチュオンさんは教えてくれた。