(C)Tien phong、ロ・バン・オイさん |
北中部ゲアン省トゥオンズオン郡イエンホア村に住むロ・バン・オイさんは、2009年に2.1キロの金塊を発掘した男性として突然有名になり、地元では今でも「大金持ち」と思われている。ところがご本人のオイさんは、この騒動の結末に深い溜め息をつくばかりだ。
まず事実認定に誤解があるという。多くの人はオイさんが1人で発掘したと思っているが、実際は8人の仲間と一緒だった。金塊の売却代金は10億ドン(約495万円)余りで、これを13等分して分け合った。仲間の8人は13分の1を、発見者であるオイさんは13分の5、つまり約4億ドン(約198万円)を受け取った。
それまでオイさんの家族は貧しく、粗末な家で暮らしていた。突然の大金に大喜びし、数匹のブタをしめて近所の人達に大盤振る舞いした。次に、長年の夢だった堅固な家に建て替えた。これで2億ドン(約99万円)が消えた。町に出てテレビや冷蔵庫、家具などを買い込んだ後、家族で車を借りビン市やクアロー海岸に遊びに行き、贅沢な時間を過ごした。2010年の旧正月(テト)を派手にお祝いし、親戚に新しい衣服などをプレゼントした。
オイさんは、最初の喜びはあっという間に消えてなくなったと話す。金持ちとして有名になったため、物を買う時はどこに行ってもふっかけられ、遠くから見知らぬ人が訪ねて来て施しを求められた。はじめのうちは現金をあげていたが、その噂が広まったのか大勢が押しかけて大変なことになったという。