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チュンさんは、望まない妊娠をしてしまった女性たちの相談を受けることが度々あり、そうした女性が身を寄せる家を作ってはどうか、という思いを抱いた。この時チュンさんは既に定年退職し、同病院内のホアビン村(障害児の養育施設)の副所長に就任していた。その後女性のための「駆け込み寺」は、赤十字協会の支援を受けて誕生した。
チュンさんは今も毎朝4時半に起き、6時には病院に到着している。ホアビン村の彼女の小さな執務室には、医師や助産婦らが立ち寄って話をしていく。枯葉剤(ダイオキシン)の影響を受けた子供達からも「おばあちゃん」と呼ばれて慕われている。
チュンさんは80年余りの人生を振り返って、「私の一番の幸せは女性や障害児達の世話をできたことです。体が動かなくなるまで、ホアビン村の子供達の面倒をみるつもりです」と語った。