(C)Nguoi lao dong、旧町長(左)と新町長グエンさん 写真の拡大 |
米国行きの機内で見たスティーブン・スピルバーグ監督の新作映画「ウォー・ホース」には、馬の競売入札のシーンがあった。また、縁起をかついだグエンさんが幸運を招く赤い服を着ていたところ、米国での代理人であるロージーさんも赤い服を身に付けていた。このときグエンさんは、落札できると自信を持ったという。
ビュフォード町は過去32年間、唯一の住民で町長のドン・サモンズさんしか住んでいなかった。90万ドルで落札しても、利益を出すのは難しいと多くの人が懸念する。しかしグエンさんは、付近の不動産価格やビュフォード町の収支を調べた上で応札額を決めたとし、6~7年で資金を回収できるとみている。
ビュフォード町は米国最小の町として知られており、ベトナム人が購入したことでさらにその名が知られるようになった。グエンさんはこれを、IDS社の業務拡大の契機にしようと考えている。
米国の町を購入するというアイデアは突然のひらめきだったが、グエンさんは「ひらめきが奇跡を生む」と信じている。彼は最後にこう語った。「自分のしたことを、多くのベトナム人が誇りに思ってくれたらとてもうれしい。他の誰も考えもしなかったことをできたことは、自分にとっても誇りです」