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北中部トゥアティエン・フエ省フーバン郡ビンアン村アンバン地区は、巨大な墓が立ち並ぶ「墓の町」と知られているが、今では隠れた観光名所になっている。40ヘクタールの広大な土地に建てられている墓の建築様式は様々で、仏教風、キリスト教風、グエン朝風、中国風もあれば中東風もありと何でもござれだ。墓の町の発展に伴って、墓を飾る装飾陶磁器業も復活し、職人たちは国内のみならず、海外の越僑のために墓造りに出かけている。
当初は浪費だといい顔をしていなかった地方政府も、観光地になり得ると分かってからはむしろ支援する側に回っている。フエトラベル社は同省文化スポーツ観光局の協力を得て、タムザンラグーンやそれに隣接する墓の町訪問などを組み合わせたツアーの販売を1年前から開始した。
同社のファン・ティ・トアイ・カイ社長は、「当初は墓の町訪問が受け入れられるかどうか心配だった。ところが、意外にも評判が良かったのは墓の町のほうだった」と話す。ホーチミン市からこのツアーに参加した観光客は、「報道を通じて知ってはいたが、実際に見て驚いた。フエの人々の先祖を思う心は特別なのでしょう」と語った。ただ、観光施設として整備されている訳ではないので、普通の観光地のようなサービスを期待することはできない。