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ベトナム人の平均寿命は73.6歳だが、男女で差があり、女性の平均寿命(76.1歳)は男性(71.1歳)を5歳上回る。65歳以上の高齢者の人口は現在900万人だが、2050年には2170万人に増加する。60歳以上は現在1190万人近くで総人口に占める比率は12%だが、2050年には25%に上昇すると予測されている。
保健省人口・家族計画化総局のファム・ブー・ホアン副局長が、このほど開かれた高齢化と高齢者のケアをテーマとしたセミナーで明らかにした。ホアン氏によると、ベトナムにおける人口の高齢化は、65歳以上の人口が全体の7%を占めた2011年から始まり、現在世界で最も速く高齢化が進んでいる国の1つとなっている。
高齢者は平均で3~4つの疾患を抱えている。変形性関節症や認知症、難聴、高血圧、睡眠障害といった非感染症が多い。高齢者は年々増加しているが、長期的な治療や介護への対応は進んでおらず、高齢者を長期でケアする病院はまだ存在しない。
ベトナム商工連盟ホーチミン市支部(VCCI-HCM)雇用主課のブイ・ティ・ニン課長は、ベトナムの高齢者は子どもに投資することが自分の高齢への投資と考えている人が多いと指摘した。「子どもの勉学や将来に金銭を注ぎ込んで、将来自分のケアをしてもらうことを期待していて、自分が高齢になった時の安定的収入の準備は限られている」と話した。