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国防省ベトナムヘリコプター総公社(VNH)傘下の北部ヘリコプター(VNH North)が運航し、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界自然遺産に登録されているハロン湾(東北部地方クアンニン省)の上空を遊覧するヘリコプターが、5日午後に墜落した。
墜落したのは、キャビンの大部分がガラスでできているヘリコプター「ベル505(Bell 505)型機(機体番号:VN-8650)」。同機は5日午後4時56分、乗客4人を乗せて、クアンニン省ハロン市トゥアンチャウ島を出発した。パイロットはチュー・クアン・ミン大佐(男性・59歳)。
乗客は南中部沿岸地方ダナン市在住の家族・友人同士の59~65歳のベトナム人。4人のうちの1人であるH・T・Lさん(男性・59歳)の誕生日を祝うために一家で旅行中だった。
Lさんの娘夫婦とその子供も旅行に同行していたが、子供が発熱し、省内のバイチャイ病院に入院したため、3人は遊覧飛行を断念し、難を逃れた。
ヘリコプターは、離陸の約10分後の午後5時15分に連絡が途絶えた。これを受け、北部ヘリコプターは国境警備隊やベトナム海上捜索救難協力センター(VMRCC)などの協力を得て、捜索救難を開始した。
午後7時18分、クアンニン省に隣接する北部紅河デルタ地方ハイフォン市カットハイ郡ザールアン村(xa Gia Luan, huyen Cat Hai)の海岸から約3kmの海上で2人の遺体とヘリコプターの破片が発見・収容された。午後11時30分にさらに1人の遺体が発見・収容された。
6日午前9時45分に4人目となる遺体が発見・収容された。同日にブラックボックスなどを含め、ヘリコプターの多くの重要なパーツが発見・収容された。救助隊は引き続き作業を進めている。
クアンニン省人民委員会は、遺族に同省に移動するための交通費や宿泊費を支給し、葬儀費用の一部を補助すると発表した。
今回の事故を受け、全国のヘリコプターによる観光ツアーは、追って通知があるまで全て一時停止されている。交通運輸省傘下のベトナム民間航空局(CAAV)のディン・ベト・タン局長が6日午前に明らかにした。