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外国人労働者の増加に伴い、賃金未払いや不当解雇などのトラブルが相次ぐ中、在日本のベトナム人技能実習生およびベトナム人留学生20人がこのほど、日本で生活・労働する同胞を支援するための労働組合「連合ユニオン東京・ともいきユニオン」を結成した。
18日に行われた結成式に出席した同労働組合のグエン・バン・バオ副執行委員長(男性・24歳)は、「日本語が話せず、支援してくれる人もいない大勢のベトナム人がいます。日本で問題に直面したときに役立つ、自分たちに与えられた権利を知るための有益な情報を発信していくつもりです」と語った。
日本労働組合総連合会(JTUC)によると、外国人だけで組織された労働組合は非常に珍しいとのこと。在日ベトナム人らが新たに結成した労働組合は、連合東京に加盟し、ネットワークを活用することでベトナム人労働者が直面するトラブルを迅速に解決していく方針。
日本は1993年に外国人技能実習制度を成立。技能・技術または知識を開発途上地域などへ移転することによって、当該地域などの経済発展を担う「人づくり」に寄与することを目的としていたが、安価な労働力目当てとなっているのが実態で、「現代の奴隷制度」と度々批判されてきた。
賃金未払いなどの問題に加えて、外国人実習生が虐待などの人権侵害を受けるケースも後を絶たず、外国人実習生の離職・失踪を引き起こす要因となっている。
これに先立ち、古川禎久法務大臣は7月末、外国人技能実習制度について「目的と実態の乖離がある」として、制度の本格的な見直しを検討する考えを明らかしていた。