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近年飛躍的な成長を遂げている地場電機メーカーのアサンゾ・ベトナム(Asanzo Vietnam)が、ベトナム産を装い中国産の製品を販売していたことが世間を賑わせている。大手新聞「トゥオイチェー(Tuoi Tre)」が昨年から潜入取材をし、21日に連載を開始すると共に証拠を公開した。
同社は2017年に「高品質ベトナム製品賞」を受賞しており、「日本の技術の集大成」を掲げて湯沸かし器やミキサー、炊飯器、ガラスコンベクションオーブン、電子レンジからエアコン、テレビに至るまで、多岐にわたる家電・電化製品の生産を行っている。
同社は複数のペーパーカンパニーを通じて中国企業から完成品を輸入し、通関手続きの際に「電子部品」と申告していた。問題の製品は中国で完全に仕上げられた状態で、ベトナム語の保証書も付いていた。
輸入された製品は、タグが「Made in China」から「Made in Vietnam」に付け替えられ、「ベトナム製品」としてベトナム国内で販売されるほか、ラオスなど海外にも輸出されていたことが分かった。
アサンゾは2014年から、「アサンゾ」ブランドの製品の完成品を中国より輸入してきたとされている。
なお、同社は工場労働者の身分証明書を借りて、本人から許可を取ることなくペーパーカンパニーの社長に秘密裏に任命していたことも摘発されている。
今回の告発を受けて、「ディエンマイサイン(Dien May Xanh)」や「グエンキム(Nguyen Kim)」、「アーダイゾイ(Adayroi)」など一部の家電量販店および電子商取引(eコマース=EC)サイトは、アサンゾ製品の取り扱いを停止することを決めた。