(C)Vietnam plus,Ho Cau 写真の拡大 |
南中部沿岸地方カインホア省カムラン市カムギア地区の赤十字支部長兼婦人協会副会長のチャン・ティ・マイさん(48歳)は、これまでに72回も献血している。初めて献血をしたのは、父親が病気で入院していた34歳の時だ。同じ病室にいた老人が、経済的事情で輸血を受けられずに死亡したことがきっかけだった。
輸血を受けるにはお金を払う必要があるが、献血は無償。こうした事情や献血は体に悪影響があるのではという誤解から、家族からは大反対された。それでもマイさんは決心を変えずに献血し続け、やがて家族も反対しなくなった。
2007年には最も反対していた母親が骨折で手術する際に、マイさんから輸血を受けた。この時から周囲の誰もがマイさんの行動を完全に支持するようになった。今ではマイさんの夫や兄弟も献血している。
マイさんの「困っている人を助けたい」という思いは、様々なボランティア活動への参加につながっており、これまでに多くの表彰を受けている。ただ、マイさん自身は「私はごく普通の人間ですよ。他の人達の同じように」と話している。