経済協力開発機構(OECD)が2013年12月に発表した学習到達度調査(Programme for International Student Assessment:PISA)に関して、PISAベトナムは27日、これまで発表されていなかった調査結果を発表した。結果は68か国・地域中の順位として示されている。
それによると、ベトナムは「保護者の教育歴」と「問題解決能力」で共に67位と最低レベルだが、「授業外の学習時間」は5位、「粘り強さ」は7位だった。PISAベトナムの責任者レ・ティ・ミー・ハー氏は、「粘り強さ」はPISAの調査問題を最後までやり遂げる生徒が多かった点に表れていると評価した。OECD加盟国では、途中で放り出す生徒が少なくなかったという。
学校や教師に関連する項目では、「学校の規律」は5位でかなり高いが、「生徒と教師の関係」は45位と低かった。「数学における※道具的動機付け」は49位で、生徒にやる気を起こさせる教師の工夫が不足している実態を示した。
PISA(2012年調査)は「読解力」、「数学的リテラシー」、「科学的リテラシー」を調査したもの。当初世界65か国・地域のデータとして発表されたが、最近68か国・地域のデータに変更された。
※道具的動機付け(instrumental motivation):学習動機の一種で、社会的地位を得たい、試験に合格したいなど、ある目標を達成する手段として学習する場合をいう。